偽仁志（公式Webのスコア＋途中から偽南渕邸のテレビで衛星放送の中継を見る）：広島東洋カープファンのみなさま、こんにちは。いつも熱心にカープを応援してくださるみなさまに、努力と忍耐が報われる勝利の喜びをおわけする、中日ドラゴンズ戦の日がまたやってまいりました。

偽南渕（ラジオの「他球場の経過」＋途中から衛星放送）：やめなさいって。このあいだの野口で勝った広島戦には感激したでしょ。

偽仁志：しましたとも。広島に１勝１敗、もひとつやったら次は巨人戦という８月15日、だれも予測しなかった先発野口は中４日。本気で勝ちにきましたよね、星野監督。

偽南渕：初回からエラーを連発した福留を、怒りをこめてベンチにさげた。あれはすごかった。

偽仁志：のぐちんは味方と自分のエラーで、初回から点をとられてましたが、そのあとはいつもの平常心に戻り、中村さんのミットをめがけて投げていたら、直後に打線が点をとってくれました。

偽南渕：今のはのぐちんのワンパターン・ヒーロー・インタビューのまねですね。

偽仁志：最近は進歩しましたけどね。

偽南渕：この日は立浪の３ランホームラン以外に追加点は取れなかったけど、なんとか逃げ切りましたね。

偽仁志：なんとかね。その立浪自身が、追加点のチャンスに２度も打席が回ってきたのですが、自分をお立ち台からひきずりおろすかのように凡退しておりました。でもあの一発で雰囲気は大きく変わりましたよ。こういうのが立浪の役割なのでしょう。

偽南渕：翌朝のトーチュウの１面はＦ１ハンガリー戦のミカ・ハッキネンだったんだって？

偽仁志：そう。じゃ一般紙は？　と思ったら休刊日でやんの。

偽南渕：というわけで地味でしたが、15日の広島３戦目はファンですら「きょうはムリせず、巨人戦まで余力を残しておいたほうが」と思っていたのに勝ちに来た。あれがあったから、お人よしなチームから怖いチームに変われて、巨人にも勝てたんですな。

●「コースケひどいよ…」

偽南渕：でも昨日20日の広島戦は状況が違うからね。巨人を３タテにした大熱戦のあとの負けですから。

偽仁志：対巨人３連勝は、うち２つはサヨナラ勝ち。１戦目、注目の上原との「勝負」には負けたけど、そのあと槙原がくずれて試合には勝った。

偽南渕：３戦目もすごかったねえ。５対０をひっくり返したよ。

偽仁志：代打の渡辺が決めた！

偽南渕：渡辺はその前の前の打席（7回裏の一死１・２塁の好機に併殺打）で失敗したからね。挽回したのは偉い。７回裏の失敗の理由をスポーツニュースの留守録で見てたらわかったよ。

偽仁志：これ、負け戦を語る対談で、きょうは20日の二日酔い打線について語る日なんだけど。

偽南渕：ま、面白いからまずはビデオ見なさい。７回裏に、関川のヒットで福留がホームに帰ってきます。渡辺は、（福留）コースケが３塁からホームインするのを次打席で待ち構えてハイタッチしようと左手を上げて待ち構えていたのに、なぜかコースケ…。

偽仁志：あ。

偽南渕：渡辺なんか眼中にない！　ってかんじで無視して通りすぎていきます。これで悩んじゃったんだよ、やさしい渡辺は。「僕は福留に嫌われているのかな。僕はみんなと仲良くしたいのに…」。で、気持ちの整理がつかいないままで打席に入った渡辺は併殺打を打ってしまう。

偽仁志：うはー。コースケ、こどもだよ、まだまだ。

偽南渕：カープ戦以来お仕置きの戒めが続いていて、巨人戦ではなんと７番だもんね（代わりの３番は好調な立浪）。ショートは久慈だ。

●代打オールスター総出演

偽仁志：そりゃむくれてるかも。でも20日のカープ戦では、スタメンが次々代打に変わっていくなか、福留は最後まで残っていましたね。

偽南渕：あとジャガー関川。首位打者争いがあるから、へばってられん、とばかり元気にしてました。

偽仁志：前の晩、巨人との第三試合は延長12回で10時半すぎまでかかって、そのあとは祝賀会でもやったかね。

偽南渕：やったでしょう。

偽仁志：ひょっとして立浪たっちゃんのおたんじょうび祝いも兼ねて。

偽南渕：兼ねたでしょう。

偽仁志：福留はすっかりすねて、あんまり飲まないで帰っちゃったとか。

偽南渕：最後まで試合に出ていたのはほかにゴメス、井上。

偽仁志：あとの連中は「これ以上走ったらナゴヤドームの大事なお客さんの前でゲロ吐くかも」というサインを決めておいて、途中で替えてもらうようにしたんだ。で、ベンチ裏でさ、この日に福岡の病院で左肩の内視鏡手術を受けた今中投手の容態をさ、奥さんに電話してきいたりしてたんだよ。

偽南渕：妄想は別にしても、さすがに20日の広島戦は捨て試合だったんでしょう。

偽仁志：先発が大塔だとわかった時点であたしゃ「来たな」と思いました。人間だもの、肩の力を抜くのも努力のうち。

偽南渕：相手はスライド登板の佐々岡（これで12勝！）で勝ちに来てるんだから、勝つ気ならせめて門倉でしょう。

偽仁志：負けても仕方ないと思ってもらうのには好機でしたね。

偽南渕：久慈は19日の巨人戦で自打球をすねに当てたし、中村はもちろんへとへとだし、李は不調、でも立浪まで種田に替えたか。露骨だね。

偽仁志：19日はテレビ中継を見ましたが、後半の立浪は電池切れで、さくさくと打点を入れていた前半とは別人でしたから、調子が出ないままだったんでしょう。

偽南渕：そうやって主力選手が消えていくもんで、お客がどんどん帰っていったね。「なんでこんな日のきっぷを取ってしまったんだ」と悔やまれたことでしょう。

偽仁志：でもめったに見られない人が見れたから、ある意味ラッキーだよ。ヤマサキも途中から出た。まだ復調してなかったのはちょっと残念。それに本物の南渕も出たじゃん。

偽南渕：最後のバッターとして、代打で登場しましたね。きっと星野監督から、「お前でこの（計算どおりの負け）試合決めて来い」と言われて、あっさり三振してました。南渕小さかったねー。久慈と変わらん。ちいさぁーい。

偽仁志：またそれだ。

＊この翌日８月21日は中日の勝ち。12敗９勝となりました。先発野口が初回に東出−江藤に点を取られるもその後２回に二死満塁となった際、自分で東出の打球を取るなどすぐ立ち直り、立浪（本日も３番セカンド）が３回に１点目を入れて15日をちょっと再現。
　上位打線は酔いもさめたか（まだ言ってる）ほぼ好調で、ゴメスのタイムリーなどもあったが、７番レフトの福留は絶不調で渡辺に交代。これも代打の大西のヒットと渡辺の２塁打で８回にダメおし点を入れるなど、代打オールスターズにツキが出てきた。
　いっぽうスタメン起用のヤマサキは21日も不発、代打愛甲の代走で出た李も刺殺されるなど、不安材料は未解決ながら、岩瀬−宣の継投はカンペキだった。ようするにThis is Dragons. てかんじの中日の試合でした。わーい。

＊そのまた翌日３戦目は中日の負け。李の活躍で２点先制。山本昌が４回までカンペキだったのに、なんと４発もソロホームランを浴び、それに見とれでもしたか中日は反撃の機も次々のがし、これで広島東洋カープ様に13敗９勝、あと１敗すれば今年は負け越し決定です。
　福留はスタメンから外れ、最終回に代打として起用されるも不発でした。得意満面から自信喪失へ、一気に落ちるからなぁ、B型は。
（東山仁志子）

1999/8/14

　ところで「にんげんだもの」というタイトルはもちろん本歌取りである。しかしアレは「みつを」と併記してあるところがミソなんだな。だがドラゴンズには「みつを」のパロディだとわかってもらえる名前の選手がいない。ツメが甘いままアップロードしてあきらめていたある日、なんと広島のたっちゃんがズバリ「みつお（晃豊）」であることに気付いてしまった。
　ありがとう達川監督。しかし敵将に「にんげんだもの」と慰められている場合ではないので、最後の３連戦は勝たせていただきます。

（1999/09/20　東山にしこ）