| 2000/05/07 【本日のテーマ】 南西対談４：一流選手の練習を見よう data: ５月３日（東京ドーム） 中日 ００１ ０１０ ２００｜４ 巨人 ４０４ １００ ００ｘ｜９ 【投手】 （中日）山本昌−小山−川上−正津−前田 （巨人）桑田−木村−岡島 勝投手＝桑田（６試合２勝３敗） 敗投手＝山本昌（５試合１勝３敗） 【本塁打】 Ｇ仁志４号、Ｇ清原１号、Ｄ井上１号、Ｇ江藤５号、Ｇ二岡１号、Ｇ松井７号 |
| ●カードの裏表 偽仁志：プロ野球って、勝つとすべてがひっくり返るんだねえ。阪神戦での３連勝で、つくづく思ったよ。 偽南渕：とくに３０日の武田対星野ね。 偽仁志：そうそう。これまで背信ばかりだった武田を、なぜ星野は使うんだ！ というファンの苛立ちを、武田はちゃんとわかっていたことがヒーローインタビューでわかった。 偽南渕：立浪もよかったでしょ。 偽仁志：打席での儀式がいつもと違っていて、別人でしたが、実は立浪は、４月１４日に星野投手で負けた阪神戦で、打てなくて星野監督にひっこめられたんですよ。黙ってリベンジしたんですね。ヒットを出して塁上でちょっと表情がほころんだときに気づきました。 偽南渕：やっぱり勝つ以外に薬はないのです。 偽仁志：厳しい世界だね。勝ち負けはチームのものだけど、それで個人への評価のカードも裏返ってしまう。だからナベツネも清原に土下座すべきです。 偽南渕：あ？ 偽仁志：若乃花の引退にひっかけて清原にいぢわる言ったり、あと、ＧＷ中に負け越したら解散だ、俺もオーナーをやめる、とか。 偽南渕：ナベツネと偽仁志は芸風が似てるぞ。 偽仁志：否定できませんね。「解散しろよ」というのは、私が中日に興味もって以来ずっと使っているフレーズです。 偽南渕：で、清原に土下座しろというのは、２日の中日戦で今シーズン初ヒットを打ち、これは点にならなかったものの、続けて３日にホームランを打ってついにチームを勝利に導いたことを言ってますね。 偽仁志：ほいっ。ナベツネさん、命がけでやってる選手に対して恥ずかしくないですか…。 偽南渕：偽仁志は恥ずかしくないのか。 偽仁志：いやー、だって私は、清原はきっと中日戦でよみがえるよ、って言って歩いてたんだもの。いいのだ。 というわけで、ゴールデンウィーク中盤の５月３日、偽仁志と偽南渕は、東京ドーム外野自由席の前売り券を握り締め、１１番ゲート前に列を作った。 実は昨年の同時期、５月４日にも横浜スタジアムに行ったのだが、今年もそのときと同じく「立ち見・先発山本昌・敗戦・敵の投手に打たれる・偽南渕が星野の貯金箱を購入・試合後中華料理を食いに行く」をキメたのであった。 以下はその実況記録である。 ●練習風景見学 偽南渕：あっ武田いる武田。 偽仁志：こないだ投げたばかりなのに？ 偽南渕：先日の試合で勝ったんで、きょうは気楽に汗を流しに来たんだよ。 偽仁志：あっ。武田、外野守備練習してる。あっ。また、すそをズボンに入れてない。あっ。打球に追いつけないからってグラブ投げてる。不良！ 不良！ 偽南渕：あっ。セキちゃん（関川）のフリーバッティングだ。打撃投手の球がゆるーい。 偽仁志：あっ。立浪にかわった。球がゆるーい。 偽南渕：セキちゃんには自信を取り戻してもらわなきゃいけないから、あれでいいんだよ。 偽仁志：あっ。たっちゃん、もう関川に変わった。どっかまた痛いのか？ それともきょうはレフトなんか？ 偽南渕：ほらー。いい当たりだよ。きょうは復活するかな、関川。 偽仁志：あっ。たっちゃん、やっぱり打ちたくなったか。関川を追い出した。 偽南渕：ねぇ。立浪は？ 偽仁志：いま打ってるでしょ！ さっきから関川と交替で打ってるだろ！ 偽南渕：えーっほんと？ あれが立浪？ ほんと？ 偽仁志：球場で「立浪あそこにいるよ」と言われて驚くのは、去年に続く偽南渕さんの恒例行事ですな。 ●スタメン発表 偽仁志：うち、偵察メンバーがふたりもいるねぇ、あははははは。武田サード。外野守備練習ならしたんだけどねぇ。うははは。野口センター。走れないよきゃはははは。あ。あ。ジャイアンツの５番が！ 偽南渕：きよはらーっ！ 偽仁志：きよはらーっ！ （東京ドーム、敵も味方も心をひとつに）きよはらーっ！待ってたぜー！ ●１回表三者凡退 偽南渕：セキちゃん見逃しの三振…。 偽仁志：関川、井端、李の俊足トリオ、桑田の前に凡退だぁ。ま、こんなもんでしょ。最下位だし。 偽南渕：セキちゃん、試合前の練習ではあんなに調子よかったのに…。 ●１回表山本昌、スピード崩壊 偽仁志：ジャイアンツは１番セカンド仁…。あ。打った。あ。入った。ホームランだ。 偽南渕：……。 偽仁志：……。 偽南渕：まあ、こりゃすみイチっすみイチっ！ 偽仁志：ぴかちゅう（本物仁志）はどうせ打つから。 偽南渕：これでかえって開き直れたりするから。 偽仁志：あ。あ。松井の流し打ちのヒットで、一死一、二塁だ。 偽南渕：打たれすぎだよ山本…。でも、次は清原の凡ゴロでダブルプレーにしよう。 偽仁志：あ。清原だ。あ。う。ぐ。 偽南渕：……。 偽仁志：……。おや、３ランホームランですね（中利夫の真似で冷たく）。これが３９８本塁打だってさ。きっと４００本目、中日戦で出るよ。祝い事はうちの得意技だからね。 偽南渕：やけを起こして巨人ファンに戻らないように。 ●ゴメスの疑惑のバット 偽仁志：まあ、まだ４点だって。１回裏だって。 偽南渕：……。 偽仁志：ほら。２回表はゴメスからだよ。バット折れなきゃ大丈夫だよ。ゴメスが出れば立浪かコースケが返すよ。 偽南渕：あーっ。折れた。あーっ。続く５番と６番が凡退。 偽仁志：……。 偽南渕：ことしのゴメス、バット折れすぎ！ ぜったいおかしい！ 偽仁志：たしかに。 偽南渕：ゴメスはメジャーが使ってる輸入物のバットを使っているに違いないから、税関でだれかがバットにヒビを入れてるんだ！（後日、テレビで確認したところ、国産のＭ社製のバットだったことが判明し、税関疑惑は晴れました） 偽仁志：そのカッコの中はだれがいつ言ってるんだよ。とにかくほれ、２回裏はなんとか０封だよ。これで３回表。カズキだーカズキ。あ。え？ うあー入った！ 井上一樹が今期初ホームランだっ。 偽南渕：そこから二死で関川ヒット。続けて、おお、井端が一、二塁間を破ろうかというあたり！ あーっ、清原が横っ飛びに捕った。３アウトだ。 偽仁志：あーあー、清原、桑田と目線をかわしてるよ。テレビに「ＰＬ学園友情コンビ」の図を提供しましたね。 ●ミレニアム敗戦処理投手、小山 偽仁志：その裏。なんと中日の投手は小山！（鉄柵にしがみついてずりずりと崩れ落ちる偽仁志）敗北の方程式や。 偽南渕：いつものとおり、次々と安打を打たれたり、四球を出したりして、いつまでたってもイニングが終わらないよう。 偽仁志：永遠とも思われたイニングが終わってみると巨人は８点もゲットしていました。ホームランは合計５本。 偽仁志：小山、次の回も投げてるよ。また１点取られたよ。ほとんどバッティングピッチャーだ。 偽南渕：本物の打撃投手が関川と立浪に投げていたのより甘い球をどんどん投げてる。 ●投球練習見学 偽仁志：あ。中日ドラゴンズ、５回裏から投球練習に入りました。 偽南渕：１９９９年は、山田久志ピッチングコーチのもと、堂々たる投手王国を築き上げた中日ドラゴンズですが、今年は先発不足や中継ぎ不調で赤信号！ 偽南渕：この状態に甘んじているドラゴンズではありません。どんなときも、投球練習に余念がないのです。 偽仁志：難聴による入院で大きく出遅れ、調整中の川上ケンシン。たいへんテンポよく２回を０封する。 偽南渕：中継ぎ不調といわれることしのドラゴンズですが、正津と前田もなんとか１回ずつをしのいだね。これは先々、希望が持てるぞー。 ●打撃練習見学 偽仁志：では本日の試合形式の打撃練習を総括してみましょう。 偽南渕：練習…。 偽仁志：疑問を感じてはいけません。行きますよ。まず売り出し中の井端が４打席２安打、関川は４打席２安打１打点、この巨人戦から打ちそうで打たず、なにげなく調子を落としている立浪は、ちょっとラッキーな４打席１安打。井上はホームランを含む４の２で１打点、吉原も２打席１打点という練習成果を見せました。 偽南渕：ゴメスのバットにも復活してほしかったなぁ。 偽仁志：高橋ヨシノブはバッティングピッチャーの小山すら打つことができず３タコ。 偽南渕：他人事ながら心配だよ。 偽仁志：向こうは練習じゃなくて解散のかかった試合だもんね。 ＊この翌日、ドラゴンズは先発バンチ＆福留の活躍で巨人に勝った。最後に新守護神ギャラードが登場し、２点差を守り抜いたが、四球をひとつ与えたのが自分で気に食わず、試合後は暴れたらしい。 |