●たっちゃんにだまされた！
偽仁志（衛星放送で観戦）：神宮球場でヤクルトスワローズを３タテにして今シーズン初の単独首位に立ったドラゴンズでしたが。
偽南渕（同じく）：そうそう。なにしろ神宮ではここまで４勝１敗とヤクルトを圧倒中。その大好きな神宮球場を後にして、ここまで何故か勝率５割といまいち調子の出ないナゴヤドームに戻るや否や、カープに逆転負けを喫してしまいました。
偽仁志：スワローズに勝ったときと同じような、先制する→逆転される→逆転し返す→逃げ切るという試合運びになるかと思ったのに。
偽南渕：逆転していつもの継投にたどりつくまでは、うちのシナリオどおりだったものね。
偽仁志：ヤクルトの３戦目では決勝の逆転打でお立ち台だった立浪さんが、きょうもスクイズ（結果は安打）で逆転！ 縁起物立浪の活躍は吉兆に思われましたが。
偽南渕：うそつけー。なんか文句言ってたじゃん、あのときから。
偽仁志：だって、先発の川上は不調だったから、そのままだとまた立浪がヒーローインタビュー、ってとこだったでしょ。
偽南渕：またまたお立ち台に立たれると、あのいつもの気の抜けたような話を聞かされるからヤだったのか？ え？ あーん？
偽仁志：いやあ、２日連続で自分だけライトを浴びるというのは立浪の好むところではありません。「これはもうひとりだれか活躍しないと、たっちゃん得意のお立ち台拒否、できないじゃん」と心配したんですよう。
偽南渕：そういう屈折した心配をする奴がいるから、そのあと継投に失敗してしまったじゃないか。
偽仁志：いいんだよ。わたし的にはこの日のたっちゃんはすごーくナイス。だって第一打席からして冴えてたよ。
偽南渕：第一打席はゴメスが２点先制したあとのニゴロ併殺打だろうが。
偽仁志：いいんだよあそこは、立浪的には凡退で。
・ゴメスが先制したあとに打っても目立たない
・それにどうせその裏、ケンシンが２点取られて同点に追いつかれる
・それなら、ここは凡退し、その次の機会に自分がキメたほうがかっこいい |
で、そのとおりになったんだから天才だよ。世界は立浪たっちゃんの書いたシナリオどおりに動いているんだと私は思いました。
偽南渕：でも実際は達川たっちゃんのほうのシナリオどおりでした。だまされました。
偽仁志：偽南渕さん命名、野村監督もよくやる「死んだふり作戦」ですね。
偽南渕：そ。あの逆転への火蓋を切った８回の表の攻撃！「わしゃロペスと心中する覚悟で契約したんじゃけぇ」という顔をしていたのを真に受けたうちはサイドスローの正津を出したところ、あっさりと、好調左打者の浅井に替えてしまい左打者恐怖症の正津をヘナヘナに…。正津顔引きつってたねえ。
偽仁志：ああやって正津をマウンドに立たせると、さすがにすぐに引っ込めるわけにはいきません。これはたっちゃんに１本取られたです。
●カズキの名を呼べ
偽仁志：カープって代打たくさんいるなぁ。このあいだまでスタメンで絶好調だったやつが代打で出て来る。かと思えば今まで代打だった森笠が大活躍だ。いつのまに厚くなったんだ、選手層。
偽南渕：森笠！ この試合の直前に、森笠のバッティング好調というニュースを見ていたので警戒していたら、むしろ守備で貢献。
偽仁志：してたねえ。
偽南渕：井上カズキの右中間を破ろうかという当たり、センター森笠に好捕されてしまいました。
偽仁志：あそこはチャンスなんで、中村捕手に替えて代打井上で勝負に出たのに。残念。
偽南渕：あれは敵の守備を誉めるしかないね。ついてないなあ井上選手。一昨日も満塁でセンターに抜けようかというライナーをヤクルトのセカンド城石にダイビングキャッチされてたしなあ。
偽仁志：いい当たりはしてるのにねえ。
偽南渕：打球自体はいい当たりをしてるんだから、井上を先発メンバーとして出せばもっと結果を残せるのにもったいないなあ。誰のお陰で４連勝できたと思ってるんだ。あのジャイアンツ戦の起死回生の同点３ランで、ドラゴンズは波に乗れたのに。
偽仁志：ほんとにそうなのにねえ。
偽南渕：むしろ、このところ絶不調の福留をベンチに下げて代打要員にして、井上を先発で使ってほしいよね。しょげずに頑張れ井上！
偽仁志：説明的なセリフが多いよこのところ…。推敲しすぎかもしれん。
●ファンの楽しみのひとつは「審判に文句」
偽仁志：ところできょうは１塁に橘高審判がカムバックだよ。
偽南渕：うーん。そうなると、またまた疑惑の判定のオンパレード。
偽仁志：そ、そうなんスか？
偽南渕：主審が友寄（ともよせ）だよ友寄。巨人寄り疑惑の友寄。
偽仁志：偽ブチさん、きょうの友寄は高目をとる（ストライク判定する）って言ってたよね。
偽南渕：そうそう、それも変な高目の球をストライクに取ってた。川上や前田の低目の球、ぜんぜんストライクにとらないんだ。
偽仁志：そういえば、三振とった川上が、なんかものすごく心が傷ついたような顔 をしてたのもあったね。
偽南渕：うん、川上が佐々岡を見逃しの三振に切って取ったやつね。ボールくさい高目のストライク。川上本人が怪訝そうな顔をしてましたよ。「あの高目のボールがストライクなら、なんで先ほどの低目の球がボールなんだよ」ってね。
偽仁志：なるほどね。
偽南渕：で、あれだけ低目をボールって判定してたのに、最後にきてストライクだもんなあ。
偽仁志：だから「きょうは高目をとりすぎたな」って反省したからだろ。
偽南渕：違う！ 最後の立浪の打席！ キミは悔しくなかったのか！ いくら４点差でも！
偽仁志：ああ、９回裏、二死満塁のフルカウントで、立浪の見逃し三振ね。「またヒゲ生やしてもいいから打て！」と念波を送ったのに。
偽南渕：あれだけ低目の球をストライクにしてなかったのに、なぜか最後の低目の球だけストライク。
偽仁志：だから「きょうは高目をとりすぎたな」って反省したからだろ。
偽南渕：違う！ なんだキミは！ たっちゃんは、ここで抗議してまた何かあると無期限出場停止になると思ったんで、必死にこらえて自粛したのに。それに例の橘高も、１塁から「ほうら、暴力選手の本領を発揮してみろ」と、手ぐすね引いて待ち構えてにらんでいただろうし。
●進めひとつ先へ 待ってるぞ立浪
偽仁志：いやー。橘高はもうかかわりたくないんじゃないかな。ところでキミ、ヤクルトに勝った翌朝のトーチュウの立浪さんの１面写真、みた？
偽南渕：うつむき加減で小さいガッツポーズをしているやつ？ ヘルメットに隠れてたんで、端正な立浪の顔の表情が全然見えなかったじゃん。
偽仁志：それはうつむいている立浪が悪いのです（冷たい）。他に何か気づきませんでしたか。
偽南渕：うーん、他に何かあるかなあ。あれ、李と同じ盗塁のシールが…。
偽仁志：ね。実は立浪は「実はまだ走れる立浪」をアピールする気が実は残ってるんだよ。
偽南渕：「実は」が多すぎ。
偽仁志：断定するのが後ろめたいからだよ。
偽南渕：でも、シール、まだ３枚…。ここ数年、足が衰えたって言われてるからなあ。
偽仁志：やまさきが２枚貼ってるのはシャレになってるけど。たっちゃんにやられると、これはこれでちょっと解釈に迷う。それにしてもやまさきは首位打者争いだけではなく、チーム内部でもこんな熾烈な争いを展開中だったとは。
偽南渕：負けるなたっちゃん。やまさきだけには抜かれるなよ！
偽仁志：でも二塁打数は抜かれたよ。
偽南渕：やかましいわい。
６月１１日（日）のシナリオ
勝った方が単独首位と、いつのまにか「頂上対決」になっていたドラゴンズと広島東洋カープ様の試合、11日は星野監督以外の中日関係者全ての予想どおり武田がポカスカ打たれ<怒>、さっさと点をとられて最悪ムードのなか<哀>、奇跡的としかいいようのない井端と神野の大活躍で逆転し<喜>、その後も７対４と突き放して<喜>、
・レフト李
・センター関川
・セカンド井端
・ショート久慈
・あと適当
という６月型の守備固め体制に入った<楽>。
（なお、この箇条書きに対し、監修者偽南渕がなんとか立浪を入れようと、いろいろ赤字を入れてきたが、立浪がせっかく素直に３割打ってるのにセカンドに固定されないどころか、終盤になると本人悪くなくても下げられたりするところが６月型なので、これでいいのである）
なのに達川の「死んだふり作戦」がまたまた炸裂<怒>、ゲームの中盤から相手中継ぎ投手陣を粉砕する代打オールスターズがこの日も次々と結果を出す<哀>。
それでも９回表、ギャラードでアウトカウントあとひとつまでこぎつけた<楽>。
ところが途中出場でＨＲを打った町田にまたしても、今度は２ランのＨＲを打たれ、なんと７対６に<怒>。
しかもその次は野々垣にも「また感動の入団１１年目ランニングＨＲか！」と思わされた３塁打<怒>。次の金本もあわやＨＲの、ナゴヤドーム５階席に達する大ファウル！<怒>
そのあと、なんとかセンターフライに討ち取って首位を守った<喜>が、テレビに映し出された広島ベンチの雰囲気は明るいまま！ こわいよーこわいよーカープ様<哀>。 |