2000/08/12
【本日のテーマ】
南西対談22:夢の着地点

data:

8月11日(ナゴヤドーム)

阪神 000 100 200|3(4位)  
中日 200 000 000|2(2位、首位と7ゲーム差)

●投手
阪神=ハンセル−伊藤−西川−福原
中日=山本昌−正津−中山

勝投手=ハンセル(12試合5勝3敗)
セーブ=福原(27試合4勝7敗1S)
敗投手=山本昌(21試合7勝6敗)

●本塁打
大豊(T)17号、矢野(T)5号


●サルでも分析できる中日の弱さ!?

偽南渕(Web観戦。公式サイトのライブビジョンで映像も):阪神は、もと中日のふたりのホームランとヒットで勝ったかたちだね。

偽仁志(Web観戦。データのみ):だったらうちがもと阪神の関川と久慈で逆転しなきゃだめじゃん。

偽南渕:そうはいかないの。

偽仁志:だいたい、1アウトや無死で満塁になったらさ、次の打者で得点できるって思っちゃいけないのかね。そんな当たり前の期待も破られる、昨今の中日ファンであります。

偽南渕:一時期ほどやられっぱなしじゃない。妙にチャンスは作るんだよね。

偽仁志:それがうまくいくこともあるけど。ゴメスで決めたこのあいだの広島戦みたいに。

偽南渕:まぐれはそうは続かない。そうすると投手もくたびれてくるし、相手はチャンスだし、それで逆転されてしまう。なまじチャンスが作れるから、次の打者が「おれがキメなきゃ」とあせるほうにまわってしまう。

偽仁志:なので最近は、会社でこっそりWeb観戦してるときも、チャンスがくるとわざとブラウザを最小化して仕事に専念したりして。はっと気づいたら逆転してる、みたいなのに賭けてるんだよん。

偽仁志の
白百合の祈り

だけどきょうは思ったの。「みんなファンの声援にこたえようと必死でやってるのに、知らんぷりなんていけない」って。

1死満塁ゴメスの打席で、いつものように仕事のファイルに画面を切り替えたあと、「やっぱり見よう」って思った。

だってこれまで、こんなときにはいつも
レオ様がやってくれたもの。よれよれになって色あせた私物のアンダーシャツをひっぱって、首にかけている十字架か何かに向かってお祈りして、おまじないを唱えて、ツバ吐いて、それでどたどたっとファウルを2回、それからホームラン…

それでなきゃ立浪が…きのう
無意味な猛打賞とってたからきょうはとりかえしてくれると思う…彼はいつも、意地をカタチにしてくれる…気が強いんだよあのヒヨコちゃん…やってくれたら茶髪でも弁髪でも禁止していいよ…もう「あのおっさん」とか「このオヤジ」とかよばないから…

 

…………。

思ってるうちにゴメス三振+立浪ショートフライで終わっていた。

偽仁志:きょうはハンセルには2回から4回までは抑えられたけど、そのあととか、伊藤とか福原からはそこそこ打ってた。5回以降は毎回得点圏にランナーを進めたんだよ。うち3回はサードまで進めた。

偽南渕:ところが7回に逆転されたあとが気に入らない。正津と中山はよく抑えてたけど。
 7回裏…一死満塁
 8回裏…無死でやまさきヒット、代走大西、牽制悪送球をついて3塁へ。
 最終回…一死で関川と種田が出塁。
これで1点もとれず、わずか1点差をひっくり返せなかった。

偽仁志の
想い出の渚

最終回なんかさ、ナゴヤドームで阪神戦だから、思い出しちゃったよ、去年の9月26日、山アの逆転3ラン
だってあのときみたいに、一死で関川と種田が出るんだもん。で、いいとこでゴメスにまわった。
そのときは思ったね。これでゴメスがキメちゃったらさ、おいしいとこ取られて、たっちゃんむくれちゃうねぇ、うふふ。なんてね。

ゴメスダブルプレーで終わりやがな!


偽仁志:わかりやすい弱さ!

偽南渕:8回裏、ノーアウトで大西がサードにいてさ、打席が久慈だってとこが今のうちのつらいところだよ。久慈に外野フライはムリだ。左の代打、いないもんな。何だか急に選手層が薄くなってないか。

偽仁志:もしやアレをまた言う気か。

偽南渕:そうだよ。何で音を引退させたんだ。そりゃ衰えは隠せなかったけどね。でもあの勝負強さは捨てがたかったけどなぁ。本人はまだやる気だったし。

●そろそろアレですよ

偽仁志:佐藤球団社長が公式Webで、数字をあげて丹念にドラゴンズの弱さを検証してみせているよ。

偽南渕:そろそろ心の準備を促してるんだね。

偽仁志:何の準備さ。

偽南渕:ファンに、そろそろ変な期待はやめましょうね、それより来年以降活躍しそうな若手に目を向けてね、っていう内容だろ。

偽仁志:やだよー。来年言うなー。来年の希望に生きるより、今の絶望と戦うんだっ。

偽南渕:あんまりプレッシャーかけちゃかわいそうだって。星野のミレニアム戦記だって、いい試合を見せたいね、という文脈のなかでだけど「あと39試合あるのだから」って言ってるでしょ。

偽仁志:あれは消化試合もちゃんと戦うぞ、っていう意味ではなくて。

偽南渕:じゃなくて、「39試合しかないんだから期待するな」ってことを暗に示しているんだよ。

偽仁志:李がかわいそうだっ。きょうだって2安打と四球で3回も塁に出たんだよ。毎日、毎日、せっせと塁に出ているのに報われないよー。

偽南渕:種田も代打出塁していたね。

偽仁志:代打出塁率5割だって。すげー。そういうことに喜びを見出せばいいのだろうか。なんかよくわからん。でも「来年のことを考えよう」というのだけはなぜかヤなんだよう。

偽南渕:まあ、ファン歴浅いですからね。夢の見かたもまだわからない年頃なんだな。せいぜいゆっくり勉強しなさい。だれもが通ってきた道だからね。


といいつつも、このあとの阪神2連戦は勝ってしまったドラゴンズ、球宴後連勝して絶好調だった阪神を連敗の波に乗せてしまった。