南西対談24／バースデー走塁ミスは禁止したのに

偽仁志（スカパー＋日本テレビの中継で観戦）：巨人ファンのみなさん。そろそろ覚悟を決めましょうね。

偽南渕（同じく）：ドラゴンズファンじゃなくて。

偽仁志：巨人ファンに対して言ってるんです。優勝というのはきれいごとじゃないぞ、っていうのがきょうの試合だよ。しっかり見たか、巨人ファン。

偽南渕：きょうは武田が３回にワイルドピッチで１点、４回に清原に一発くらい、それから、替わった野口もさっそくワイルドピッチで１点。

偽仁志：打撃も、流行中の「得点圏に走者が出ると得点できない病」「とくに走者三塁や満塁でアウト数が少ない回ほど得点できない病」にかかりっぱなし。それでもきのうは長打が出たから勝てたけど、きょうは種田が１打点入れただけ。

偽南渕：これじゃ読賣も勝った気はしないだろうね。

偽仁志：いや、見かけはよくないけど、首脳陣がきっちり勝ちにきていたから勝てたんです、きょうの巨人は。

偽南渕：まあねぇ。今季を象徴する試合ではあったよ。

偽仁志：たとえばですね。先発平松の勝利投手の権利目前で、鹿取投手コーチがマウンドに来て「ゴメスは歩かせなさい。そしたら替える」ってやりましたね。で、やまさきのところで西山に替えた。

偽南渕：これには日本テレビの掛布と中継アナが「こんな試合運びは見たことがない」と首をかしげていた。

偽仁志：平松、何度もピンチを切り抜けてがんばってたから同情的でしたね。でも江川だけは「それだけ長嶋監督はきょう勝ちたいのだ」といってました。私もそう思います。

偽南渕：巨人キラーとして復活したゴメスを平松が嫌がっているのは見ていて明らかだったね。でも逃げずに勝負しろと言われているので勝手に敬遠するわけにいかなかったんだよ。そしたら、そのままでは傷口を広げるような打たれ方をするかもしれないだろ。

偽仁志：そこで鹿取が登場したわけね。

偽南渕：そうです。７．５ゲーム差ついているのに…なんてテレビでは言っていたけどね。

（翌朝のトーチュウによると平松はゴメスの前から左足がつっていたそうですが、言いたいことには影響しないのでこのままにします。　東山にしこ）

偽仁志：ついていて、優勝する可能性が大きいからこそ、これからの「勝ちつづけるつらさ」に耐えられる力をつけなきゃいけない時期なんです。去年のうちもそうだったでしょう。勝っているからこそつらいことが山のようにおきた。

偽南渕：８月終盤と９月前半はたいへんだったね。

偽仁志：解説が驚いていたのが、まず江藤にバントさせたこと。そのくらいうちも去年立浪にさせたよ。で、その日勝ったもの。それから８回表に早くも桑田を出してましたが、それぐらいで騒ぐんじゃないっての。騒ぐのは一種のファンサービスかもしれないけど。

偽南渕：ファンは采配に文句言いたいものなんだよ。

偽仁志：勝ちに来てるのに文句言うのは、きれいで爽快な勝ち方を期待するからだろ。そんなのもうことしは終わりなんだよ巨人は。これから巨人は怖い試合をたくさんするよ。ファンならついていってやれ、ジャイキチ諸君。

偽仁志、捨て身の説教＞ジャイファン諸君

　金権補強や清原の現金な扱い方、勝った投手を直後に二軍に落としてまでやりくりするのも、ファンからすら非難の声が上がるのを覚悟で、優勝したらすべてのカードが表に返ることを知っている男たちがやっていることなんだ。

　あと松井の三冠王なんかもうこだわるな。そのうち松井の記録は捨てて勝ちにくる瞬間もあると思うけど嘆いちゃいけないよ。個人成績レースのようなさわやかな技の競い合いは、優勝しなかったチームがやればいいんだ。

　さわやかで感動的であったかい試合なんて、負けてるチームがやればいいんだ。勝ちつづければ、自然に感動はやってくる。

偽南渕：そこまで言うのは昔巨人ファンだったから？

偽仁志：違うね。今ドラゴンズファンだから、だよ。今の私の気持ちは以下のとおりです。

１．巨人ファンに優勝の心得を教えたい。去年のチャンピオンチームを応援した者だけができることだから。
２．巨人がそこまでうちを重要視したことは光栄だ。ファンとして誇らしい。

偽南渕：まあ、野球ファンの成長過程のひとこまとして見逃してやろう。

●フェンス激突バースデー

偽南渕：ところできょうはたっちゃんの誕生日でした。

偽仁志：第一打席で応援団が「ハッピーバースデー」を演奏して、本人は二塁打をふたつ打ったし、レフトだけど身体をはったいい守備もありました。

偽南渕：でもホームタッチアウトと、満塁機の三振で、本人はたいへんくやしいでしょう。

偽仁志：『立浪向上委員会』のまつのさんたち、Ｗｅｂでおなじみの面々がプレゼント渡しにいったらしいね。

偽南渕：キミはあげないの。

偽仁志：１億５０００万も稼いでるやつに何やるのよ。こっちが欲しいよ。

偽南渕：そういうもんじゃないでしょう。ファンの心理が全然わかってないなキミは。

偽仁志：私がチョソンミンにプレゼントするんだったら、婚約祝いも兼ねて、１８金のピアスかなぁ。ピアスは小さいから上質のものでも値段が張らないと思う。それなら負担にならないでしょ。

偽南渕：なんでソンミンだと具体的に言えるんだよ。しかも相手の負担にまで気を使うなんて。

偽仁志：ソンミンがそれつけてマウンドに上がってくれたら…（夢見る瞳）。あー、ソンミン。よく腐らず復帰してくれた。しかもこんなに競争の厳しい年に復活するんだからかっこいい。巨人なんかやめて来年うちかカープに来なよ。

偽南渕：ソンミンの話長い。バイト数制限するぞ。

偽仁志：ちっ。

偽南渕：まつのさんがたっちゃんにあげるのは片岡の写真がいいよ。

偽仁志：そんなもん持ってるだろ。

偽南渕：ファンがくれたら嬉しいよ。たっちゃんとしたらその写真を「おまえの写真、若い女の子がくれたんだ」って言って片岡にあげられるじゃん。

偽仁志：片岡と立浪の両方に微妙に失礼な気がするが…。

偽南渕：いや、片岡は喜ぶよ。まだ独身だろ。「え。若い女の子が…」って、ちょっとほほを染めてはにかむよ。

偽仁志：それが立浪様にとって何のメリットに。

偽南渕：片岡が嬉しければ立浪も嬉しいだろう。そしたらファンも嬉しいさ。

偽仁志：私がソンミンにフィアンセの女優さんの写真あげるようなもんでしょ？　そりゃ変だよ。

偽南渕：なんでもソンミンにたとえるのやめなさい。