●注目のトリプル３
偽仁志：このだいじな４試合がすべて休日に行われた幸運に感謝したいと思います。
偽南渕：ナゴヤドーム最終戦にあたる５日は代休をとってナマ観戦できたし。
偽仁志：残りはスカパーで見られたしね。
偽南渕：で、何が「だいじな４試合」なんだよ。
偽仁志：広島東洋カープ様に勝ち越しの悲願達成がかかってたんだよ。
偽南渕：結局、去年に続いて１ゲーム差の負け越しか。
偽仁志：個人記録では、山本マサの防御率１位確保がかかっていたね。
偽南渕：そう。でもナゴドー最終戦で３点取られてヤクルトの石井ピンと僅差になり、最終的にはピンに抜かれておじゃんに。
偽南渕のまじめコラム
さぞかしガックリきてるかと思ったら、「今年は優勝できなかったのが悔しかった」とのお言葉。これには目を覚まされた気がしました。
優勝が絶望になった瞬間に、個人タイトルにすべてをかけるような雰囲気があったけれど、選手にとっては、来年も再び優勝をめざせるような体調に持っていくことに、頭を切り替えているんでしょうね。特に、彼のようなベテラン選手にとっては、１年１年が勝負の年ですもんね。 |
偽仁志：ドラゴンズ、カープ様より弱いくせに、市民球場で自分の２位とカープ様の５位ご確定を決めちゃうんだから生意気だよね。
偽南渕：あと、金本のトリプルスリー、３割30盗塁30本塁打が達成できるか、も注目されたね。達成できたら、プロ野球史上７人目だよ。ベイスターズの金城の首位打者に並ぶ、アンチ巨人に残された明るい話題だものね。
偽仁志：みんな大注目だよね。３割。
偽南渕：いや、金本は３割は堅いよ。中日戦の前に３割１分をゆうに超えてたもの。30盗塁も達成して、あと本塁打２本というところに迫っていた。結局１本を、このあとの神宮球場での最終戦に残してしまったけど。
偽仁志：いやいや。立浪の打率３割。３番、３割、三十路のトリプルスリー。
偽南渕：……。
偽仁志：３割１厘まで下がってしまったんで、横浜戦では２打席であわてて替えた。次のヤクルト戦は休ませて、ナゴヤドーム最終戦に出すかと思ったら代打すらなし。
偽南渕：まつのさんがナゴドーで、立浪出さないから負けるんだ！
って怒ってたね。
偽仁志：名古屋で、まつのさんのナマ立浪愛が見られて嬉しかったぁ。
偽南渕：俺も、普段の誰かさんのトゲのある会話と違って、たっちゃんの真のすばらしさをわかってくれている人にめぐり合って、本当に嬉しかったなあ。特に、伝説の「赤ユニ」見れたしね。
偽仁志：あと、社長。さんと一休さんのナマ広島応援も見られたし。１イニングだけご一緒させてもらいました。
偽南渕：…いい休日になってよかったね。
偽仁志：で、結局たっちゃんは７日と最終戦の代打に出て、四球と二塁打で．３０３と見事帳尻合わせだ。
偽南渕：まあ、今年は茶髪禁止とか橘高事件とかいろいろあったけど、がんばって結果出したんだから、いいじゃない。球宴も出たし。
偽仁志：いいよ立浪。イカすよ。
偽南渕：どうしたんだよ。
偽仁志：ヒゲだよヒゲ。このところ、キャンプ中みたいに鼻の下にうっすら生やしてるなぁと思ってたんだけど、最終戦ではさらに伸びてたね。
偽南渕：だから何。
偽仁志：たっちゃんヒゲあったほうが可愛いよー。気に入った。
偽南渕：変な意見。
偽仁志：あたしゃヒゲ男はあまり…なんだけど、立浪はいいっス。「もしかして、いいんじゃないか」とうすうす思ってたけど、ナゴドーでまつのさんに見せてもらった写真で確信したね。
偽南渕：あんなに立浪のヒゲにショックを受けていたまつのさんに、「ヒゲを生やそうっていう気持ちが可愛いじゃん」とか言ってよけいいやがられてただろ。
偽仁志：だってほんとにそう思うんだもの。←ガキ あのね。今年の月刊ドラゴンズの３月号と５月号に立浪のポスターが付いたの覚えてる？
偽南渕：３月号がヒゲつき、５月号がヒゲなし、ってやつだろ。
偽仁志：きっとヒゲつきのやつに女性ファンから悲鳴が上がったんで、改めてヒゲなしのポスターを付けたんだろうね。いやー、たっちゃんどうするのかねーヒゲ問題。今オフからスカパーでドラゴンズ応援番組『サンデードラゴンズ』と『ドラゴンズＨＯＴスタジオ』が見られるようになったから、ぜひ取り上げてほしいものだ。
●セの（アンチ巨人の）希望の星・金本
偽南渕：それにしても拙攻が続いたね。ナゴドーでの最終戦では、せっかくカープ様が、「ここで決めなさい」と、次から次にチャンスをくださる接待試合をしてくださったのに、勝ち越し打を打てる選手がいない。
偽仁志：自分は接待上手なのに、接待されるのは下手なんだなぁ。
偽南渕：普段はこういうときに打ってくれる福留も「いいえ、先ほど同点の二塁打を打たせていただいたので、今回は結構です」と、遠慮してキャッチャーゴロに倒れるものだから、「それじゃあ」と、１０回表に、代打野々垣（その後、カープからトレード要員宣告を言い渡され、これが事実上の思い出づくり試合となった）に決勝打を打たれる始末。
偽仁志：広島市民球場では、巨人の長嶋監督に続き、達川監督の胴上げを目の当たりにしてしまうし。
偽南渕：あれは今季で監督を辞任する達川の、本拠地最終戦だったからだけどね。
偽仁志：ナゴヤドームでは試合後のクラウン賞表彰式の段取りが悪いし。
偽南渕：そうだっけ。
偽仁志：クラウン賞がバンチだったけど、帰国してたから代わりに星野監督が受け取ったでしょう。
偽南渕：特別賞のギャラードは岩瀬が代理だったね。
偽仁志：星野が表彰状と副賞を受け取ってるあいだにフライングで岩瀬が前に出ちゃったでしょ。２度も。
偽南渕：それが段取り不足だってわけ？
偽仁志：そうでなけりゃ、福留ならともかく岩瀬があんな失敗するはずないよ。続く優秀選手賞の山本昌は、表彰状だけ受け取って帰ろうとして、あわてて副賞をもらいに戻っていた。ふたりの失敗を見ていた立浪は、その轍を踏まず、立派な受賞っぷり。
偽仁志コラム・関西ギャグ、かくあるべし
私はこの立浪が一番おかしかったです。でもふつう関西人は、３人目はボケるんですけどね。名前呼ばれたら、勝手にクラウンに乗り込んで運転して帰っちゃうとかね。同じ優秀選手賞の関西人種田が先に呼ばれてたら、ボケてくれたかもしれない。で、たっちゃんがつっこむ、と。
そのくらい段取りしてもよかったのでは。 |
偽南渕：それは拙攻とは関係ありません。勝った８日の試合も、もっと点がとれるはずだったよ。
偽仁志：２桁安打で負けるのとか、もっと極めてほしいね。２０安打の大台に乗せるとか。満塁ホームラン出ても負けるようなチームだから、きっとやれると思う。
偽南渕：そんなことしなくてよろしい。とにかく巨人の優勝が決まってからは、今季を象徴する負け試合ばっかりだなぁ。今年、（助っ人の活躍と種田の復活に並ぶ）数少ない収穫である井端の活躍と、なぜかここへきて元気な井上が目立った程度。
偽仁志：最終戦はその二人でホームランを放ってましたね。井上はきっと、同じ左打者の金本にお手本を見せたかったのだろうなぁ。カズキ、代わりに金本の盗塁を手本にするとかどうだ？
偽南渕：最後までいぢわるだねぇ。
偽仁志：あと、立浪も金本に手本を示したよね。
偽南渕：代打で打ったツーベース、たいしていい当たりじゃなかったけど、風に助けられてレフトの金本のところへ飛んでいった。
偽仁志：あれは「金本くん、この風を利用するねんで」って言ってるんだよ。さすが、伊達にヒゲは生やしてないよ。
偽南渕：しかし明るいよね金本。試合のあとのセレモニーでは新井のバットをファンにあげようとしたり、だれかのヘルメットとグラブをあげようとしたりしてはしゃいでいた。
偽仁志：どの打席でも、打つときは全身に決意がみなぎっていて、表情も鬼気迫るものだったのに、打ったあとは笑顔になるし、ベンチではみんなと声をかけあってにこにこしていた。悔しさを笑顔で表現する選手も珍しい。
偽南渕：風に押し戻された、ものすごく惜しいライトヒットやライト方向のファウルもあったね。
偽仁志：何とかしてやりたかったねぇ、あれ。達川が抗議したらホームランになったかもしれないよ。
偽南渕：どうやって。
偽仁志：「ありゃぁスタンドのお客さんに当たって井上のところに跳ね返ったんじゃ。ありゃぁホームランじゃ」とか「ありゃぁポールに当たって１塁側スタンドに入ったんじゃ。ありゃぁホームランじゃ」とか。（translated
with「バーチャル達川くん」）
偽南渕：そんなの星野が黙ってないよ。
偽仁志：いやー、うちだって協力してやったじゃん。金本がどうしても野口を打てないと見るや、小山−鈴木郁のバッテリーに替えてやったのに。
偽南渕：意識しちゃうと、どうしてもね。難しいところだよ。
偽仁志：苦手のヤクルト戦（＊）より、得意な中日戦で決めたほうがいいんじゃないか。９日は金本に１番を打たせるなど、ベンチも協力したのになー。
偽南渕：カープ様の選手の方たちも、「金本にまわすんだ」って、いっそう頑張って塁に出てたよね。
偽仁志：うーん。いいぞカープ。巨人が優勝したからってふてくされて「消化試合」見るのやめたりしなくて、ほんとによかったよ。
金本は中日ファンの横はいり的応援にもこたえ、最後に残された１０月１１日のヤクルト戦で見事にトリプル３をキメた。
偽南渕は外野から、偽仁志は内野からこれを目撃。プロカープファンとともに祝杯をあげた。
＊１０月１８日補足：カープは最終戦でヤクルツに勝ち越し。
今年は苦手にしていなかったのだ。 |