偽仁志（日本テレビで1/1に放映されたものをリアルタイムで観戦）：毎年やってる力比べ番組ですね。古田や西武の松井が活躍することで有名な番組だけど、ことしドラゴンズからは立浪と関川が出ました。なんでこのふたりが出たのかね。

偽南渕（同じく放映時に観戦）：さあ。主力野手のなかでとりわけパワーとスタミナのない選手を揃えたみたいで変なメンツだけど。

偽仁志：立浪は「筋肉番付」のほうに以前出てるからか。そのときはケンシンもいっしょだった。ケンシンか福留のほうが向いてそうですよね。

偽南渕：うちで知名度が全国区なのは立浪だけだからだろ。それにトラック引いたりするゲームは投手にさせるわけにはいかないよ。でもさすがにこういうときは、身体能力の高い福留とか、足の速い鈴木の郁（いく）ちゃんとか……。

偽仁志：鈴木郁洋は「ふみひろ」だからせめて「ふみちゃん」にしなさい。

偽南渕：榊原郁恵は「いくえ」だろ。だから郁ちゃんはいくちゃんでいいの。あと、受け狙いで山崎でもいいでしょう。

偽仁志：んじゃ福留でいいじゃん。それとも元日から失策王じゃ正月早々縁起が悪いから？（笑）

●それは禁句

偽南渕：とにかく、丸太切り＋ミルク缶運び＋トラック引きの障害物競走、題してワークアウトガイズから始まりました。これがいきなり立浪vs.ダイエー井口。

偽仁志：中継で「日本シリーズの再現を見るようです」みたいなこと言ったね。それは言ってはいけないよ。だってそれ、うちが負ける、ってことじゃん。

偽南渕：実際、完敗でしたね。

偽仁志：たっちゃん、最初から負ける気だもん。にこにこしてさー。あんな嬉しそうな顔でやってたのあいつだけだよ。それで日ハム岩本ツトムみたいに「ダメキャラ」張るわけでもない。

偽南渕：終わったあと、関川と何か話してましたね。

偽仁志：「トラックは？　重い？」と心配そうな関川に「重い。体つよなるわコレ」と大阪弁で言い残してあっという間に去っていった。カメラに向かってしゃべらんかコラ！

偽南渕：まあそう怒らずに。たっちゃんがいると女の子にきゃーきゃー言われるから場が華やかになっていいじゃん。

偽仁志：だれひとりきゃーなんて言ってなかったじゃん！

●ことしもたのむぞ関川

偽仁志：発砲スチロールの海のなかを走って旗をとりにいくビーチフラッグはふたりとも２回目で敗退。関川のヘッドスライディングはここでも期待されていました。

偽南渕：飛び箱は関川が16段めで跳び箱に激突して敗退。

偽仁志：体格からいってあまり向いていない気もしますがよく食いついていました。もう表情がマジ。

偽南渕：さらにすごかったのがふたりつなひきだ。腰に長い綱をつけた二人の選手がそれぞれ逆方向にダッシュしてマットのはしにあるボタンを先に押したほうが勝ち。ただ走るのではなく、タイミングよく倒れ込んで相手を転ばせるとうまくいくらしい。

偽仁志：関川は昆虫か何かが生命の危機と戦っているみたいでした。２回戦敗退ですが、粘った粘った。細い手足を懸命に伸ばして、ひきずり戻されても負けずにまた進む。もう、最高にかっこ悪くて最高に感動的でした。

偽南渕：高いところでやったふたりつなひきは関川が優勝！　総合優勝にははるかに届きませんでしたが、このときは自分の身長ぐらいの高さのところに立っていても少しも体が揺るがない、奇跡のような強さを見せていました。ちなみに１回戦は立浪とあたったようです。

●12球団対抗学芸会はこれでキマリ

偽仁志：関川、肌が白くないか。なんであんなに白いんだよ。

偽南渕：なんでって言われても。

偽仁志：怖い顔で色白なのってこわいよう。

偽南渕：うちはドーム野球だからみんな日焼けが少なくて白いんだろ。

偽仁志：関川はライトの当てかたによっては鈴木その子ちゃんみたいだよ。

偽南渕：ケンシンはほっぺた赤いよ。12球団対抗学芸会があったら赤ずきんちゃんの役とかやってほしいね。

偽仁志：んげっ？

偽南渕：で、狼の役は、もちろん悪役顔の福留クン。「ほ〜ら、ケンちゃん。ぐずぐずしてると食っちゃうぞ」。ケンシンのほうが年上なのに、福留はケンシンに対して強気です。

偽仁志：セリーグ優勝パーティーのときも、福留は、ケンシンをプールに何のためらいもなく突き落としてましたっけね。あの場面の記念テレカとかほしいなぁ。けど、よくケンシンのほっぺたまで見てるね。今まで川上に対していろんな意見きいたけどそれは初めてだ。

偽南渕：ほんとに赤いんだよ。

偽仁志：わかったよ。そういえばドラウグ（ナゴヤドームのアナウンサー）の庄司さんがWebの『ドラウグ日記』で山本投手はニワトリの着ぐるみが似合いそうだと書いてました。言えてると思った。

偽南渕：ははは。（思い浮かべている）

偽仁志：あと『Back Number 3』（立浪ファンのサイト）のBBSでは、新人時代の立浪がオフのイベントでヒヨコのかっこうをして、坂東英二に「かわいいなあ、かわいいなあ」とほめられていた話でもりあがっていた。（＊）

偽南渕：ホント!?（思い浮かべている）

偽仁志：だったら久慈が柴犬の扮装をしないかなあ。そしたら新幹線に乗って「かわいいなあ」とほめに行きたい。関川は次回はカブトムシのかっこうでトラックをひいてほしいね！

偽南渕：虫オタクの山本昌がまた笑い転げるね！　でも、山本昌はクワガタオタクだから、関川にはできれば電動クワガタロボットの格好をしてほしいと思うだろうね。自分はラジコンの発信機持ってさ。

●ことしも……

偽仁志：さてと。元ヒヨコの立浪ちゃんは、ふたりつなひきは１回戦敗退。

偽南渕：相手より先に倒れ込む作戦はよかったけど、そのあとただじっと耐えているでけで這いつくばってニヤニヤしているうちに、相手に引っ張られて紙の小箱のようにひっくり返されていました。

偽仁志：でもとっさの後転はさすがにうまかったよ……。瞬時の出来事でしたね。関川よりは筋力がありそうな体をしているのだが……。

偽南渕：冷静だし、頭もよさそうだ。

偽仁志：『筋肉バトル』より、浜田雅功の『人気者で行こう』の５球団対抗格付けゲームに出たほうがよかったのにという声もある。ワインやお札や料理の本物と偽物、安物と高級品のブラインドテストをするゲームね。

偽南渕：あー、なるほど。年末に関川・久慈・愛甲の外様苦労人トリオで出て惨敗、しかも関川がオール不正解になったやつ。

偽仁志：だから今回の数字のゲームが始まったときは「こういうのは立浪向きだ！」と思ったのですが、ほぼその瞬間に、ものすごい速さで敗退していました。偽南渕さん、立浪出てたの気付いた？

偽南渕：気付いてたよ！　失礼な！

偽仁志：すべてに言えることですが、あんなにへらへら楽しそうに笑っていたら、勝てるものも勝てません。オフの立浪はあの表情がデフォルトなのだろうか。だいいち、ぼーしをとるとなんであんなに目がでかいのだ。

偽南渕：なんでって言われても。

偽仁志：目の大きさ、シーズン中の３倍ぐらいになって落合英二みたいだぞ。シーズン中みたいに三角の目をして集中していただきたい。

偽南渕：だめっ。芸能活動なんかに無駄なエネルギーを使わないから12年も第一線なの。

偽仁志：じゃ、やっぱり来年は福留だな。三振王と失策王を返上して縁起物として登場してくれ、コースケよ。ヒヨコはしなくていいぞ。

（＊）当時の立浪は「かわいい」よばわりされるあたりも含めて今の松坂大輔状態なのだが、松坂はヒヨコの扮装のたぐいはやらされていないところがやはり平成の選手である。

（＊＊）同じ日に放送された12球団対抗クイズは「中村・山崎・愛甲・落合・筒井」が出演。山崎がMVP賞をとりチームも優勝したのでこの対談では扱いません。