■中日ドラゴンズ成績
３位（１００点）

（この対談は偽仁志の立浪応援月間に行われたため、偽仁志は立浪和義選手の悪口を封印するというルールに準拠して発言していることを、あらかじめご了承ください）

偽仁志（公開収録を見学、テレビも観戦）：去年もこれの南西対談やったね。うちって、なぜナゴヤドームで勝てないの。

偽南渕（同じく）：シーズン中のドームの試合は１対１の戦いだけど、これは１１対１の戦いなんだから厳しいよ。

偽仁志：まともな答をありがとう…。

偽南渕：さかんに「地元中日ドラゴンズ」って言われて、何をやるにも順番が中日からだから、目立ってはいましたね。

偽仁志：順番はまず地元のウチ、それから２０００年のペナントレースで２位だったチームから始めて６位へと進め、最後に首位チームがプレーするというもの。ルールをよく把握し、勝てるゲーム運びをするには、やっぱりあとからやったもののほうが有利ですよね。

偽南渕：これ、観客のわれわれはゲームの概略を書いた紙をもらうんだけど、選手はたぶん何も知らされずに本番を迎えるのでは。

偽仁志：そういうかんじがするね。

偽南渕：だからか、「以心伝心ヒットエンドラン」が始まる前には、立浪が「ルールがまだよくわかってないんで」と言って、もう一度司会に説明させてました（テレビではカット）。

偽仁志：司会には「では立浪さんのために説明します」といじられてたけど、あれはナイス発言でした。あれは決してわがままなのではなく、リーダーとしてみんなを思いやったのです（応援月間）。

偽南渕：それにしても、他チームをよく見たり、去年のビデオで研究したりしているチームと場当たり的なチームの差は出ます。

偽仁志：１３個のグラブを積み上げる「お年玉ゲット」では、日ハムの新人・正田が「先輩に教わって」グラブの向きを互い違いにして積んで大成功。

偽南渕：グラブを積むゲームは他のチームの選手は苦戦していたので、ちゃんと作戦を立てた日ハムは偉いです。

●岩瀬、バリアフリー投げ

偽仁志：それに比べて千葉ロッテマリーンズ！　「ぶっとび！　スピードボンバー」（ストラックアウト）で「去年、全員が一斉に投げて失格するという悲しい出来事がありました」というアナウンス（テレビではカット）が流れ、注意されたのに、今年もまた一斉に投げて失格だ。

偽南渕：あれは、途中で勝ち目がなくなったからウケを狙ったんだろ。うちは岩瀬が１０枚中４枚ぐらい抜いてたけど、ほかの選手がふつうにさっさと投げてるのに、いちいちマウンドから投げるみたいな投球フォームでやるからみのもんたにはのろま扱いされるし、リズムは崩れるし。

偽仁志：老人には老人のペースがあるからそれと共存するのがバリアフリーの考え方だよ。

偽南渕：はいはい。で、たっちゃんが大きな声で実況アナに「立浪監督、外れました」と言われてた。

偽仁志：終わったあとで、監督としてインタビューされて、ガキ大将が大人に弟分のそそうを言いつけるみたいに「ちょっと朝倉くんと山北くんが始めとんでもないところに投げましたから」と言っててかわいかったです（応援月間）。

偽南渕：すかさず女性タレントに「でも立浪選手も外してましたね」と言われてたね（テレビではカット）。

偽仁志：もちろんそういうときは、プリンス立浪（応援月間）はお笑い系ではないからリアクションできないのですが、同じ状況になり同じこと言われた西武のデニー友利監督は、いいタイミングで「言ったらあかん」と返していましたから、テレビではそっちを拾って、立浪のほうはカットね。

偽南渕：見てたら、うちはさすがにプレーの前も後も取材されてたね。

偽仁志：なのに１１枚も抜いたカープには取材なしだったよう。

偽南渕：とにかくこのゲームは得点なしでした。

●立浪、真を打つ！

偽仁志：続けて「以心伝心！　ヒットエンドラン」ですが。

偽南渕：外野方向に打ち上げた球を、セカンドベースからスタートしてキャッチするというもの。キャッチした地点までの距離を競います。

偽仁志：捕れないと元も子もないから、やたら遠くへ打ってもだめだし。うちは立浪が打ち上げ、岩瀬、野口、荒木がキャッチ役でした。

偽南渕：やたら遠くに打ってましたね、たっちゃん。

偽仁志：岩瀬老人と、肥満で成人病が心配される野口専務が必死に走ったけど追いつけず。荒木にはさらに遠くに打ってこれもだめ、で記録なしでした。

偽南渕：でもけっこう難しいよ、これ。半数ぐらいのチームは記録なしだった。

偽仁志：カープは緒方が打ってました。元気そうでほっとしました。

偽南渕：次が女子ソフトボールの日本代表との試合。シドニーの銀メダリストたちが揃いました。去年は福留が投げて笑わせてくれましたね。

偽仁志：今年の先発はロッテ黒木。彼もソフト経験者で、去年も活躍してました。

偽南渕：うちの監督や選手は女子ソフトの日本代表チームと仲がいいんだよね。たっちゃんなんか、すごく嬉しそうだった。試合前の練習ではソフトの下手投げを真似したりして、「え、投げるの？」と思いましたが。

偽仁志：そのあと黒木が練習に出てきて速球を披露したら、あんまりすごいので、場内がわいてましたね。

偽南渕：うちはまず、たっちゃんがスタメンサードでした。

偽仁志：サードライナーをびっくりしながらとったり、ホームラン打った宇津木選手とハイタッチとか、おいしい場面はたくさんありましたよ（テレビではカット）。

偽南渕：この試合は、Ｗｅｂの「ドラウグ日記」でも楽しませてくれた若いウグイス嬢の庄司朋未さんがコールをしてましたね。

偽仁志：庄司さん、１２月３１日に、Ｗｅｂで年齢サバ読みつきで引退声明。残念ですが、最後に鳴きおさめが聞けてラッキーでした。

偽南渕：ヤクルトの真中がセンターでやたらと打球を落としたうえ、宇津木選手の打球をグラブに当ててホームランにしてしまって、最後まで意地悪言われるはめに。

偽仁志：本来はうまいのに。あれ、球場のラバーフェンスじゃなくてただのついたてだから、衝突すると危ないから思い切って動けなかったんだと思うよ。で、結局衝突してついたてごと転んだんだけどね。しかも２度も。悔しかっただろうね。

偽南渕：真中、デブちんでびっくりしたよ。やっぱりヤクルトのタテジマのユニフォームって騙されるんだな。

偽仁志：私ら東京もんは神宮のタテジマユニしか見ないからねぇ。

偽南渕：宇津木選手に打たれたのは岩瀬。打ってくださいのおじいちゃん投法だったよ。バッティングピッチャーみたいなゆるい球。でも、いくら岩瀬でも、そういう球しか投げられないよ、経験ないんだから。

偽仁志：だったらソフト経験者の野口出せばいいのに。監督のみのもんた、去年私が中日のソフト経験者を調べてやったのに、読んでないのか！

偽南渕：だけど宇津木選手のホームランぐらい出なきゃ面白くないじゃん。

偽仁志：そーね、考えてみたら、黒木と野口に全打席おさえられる宇津木なんか見たくないね。

偽南渕：このあとのイニング、われらの立浪は、高山樹里投手からうまく左に流してヒットにしてました。

偽仁志：シーズン中のように１球見て、「あ、もうわかった」ってかんじの笑顔で打ってましたね。後続はありませんでしたが。

偽南渕：結局１０対ゼロでプロ野球チームの負けでした。

偽仁志：この公開録画の帰りに、向こうの仲間とよく行く名古屋の中華料理店に行ったのですが、そこの隣のテーブルに星野監督＋女子ソフトボール日本代表がいたのは驚きでしたね。

偽南渕：距離はすごく近いのに、近寄りがたいオーラを発していました。

偽仁志：ソフトの人たちはユニフォームのときのりりしいかんじとまた違って、いかにもスポーツ好きの女の子ってかんじでかわいかったです。

●スターの条件

偽仁志：最後は、いつもこれで逆転優勝が決まってしまうスウェーデンリレーだ。うちは２位。巨人がめちゃめちゃ下のほうでいい気味でした。

偽南渕：このリレーが始まる前、３つの競技が終わった時点で、うちは０点で最下位。１０点の阪神タイガースよりもダメ。監督の立浪は、みのもんたや松村邦洋に「地元なのにどうしたんですか」とつっこまれてました。（テレビではカット）

偽仁志：そしたら立浪、まだリレーが残ってるのに「来年からは監督を替えて、選手も総とっかえで」とものすごくやる気の無いコメントだ。

偽南渕：あれはみんなに活を入れてるんだよ。「ここでオマエらが負けたら俺の顔に泥をぬることになるんだぞ」って。

偽仁志：それはそれまでに立浪の活躍で点がとれていれば言えることだけど…。

偽南渕：いいの。いるだけでスターなんだから。

偽仁志：スターなら、たとえば、「でも荒木選手は足がありそうですよ」と松村がフォローしてましたね。これを立浪が言わなきゃだめです。ほかにも「いや、ここで逆転します」とか「また地元で負けたら星野監督にマジ叱られますから」とか、言うこといっぱいあるじゃない。

偽南渕：いやもう、つっこまれた時点でキレてるんだよ。「俺に文句があるのか。俺が出なくていいのかオマエら！」って。

偽仁志：まあ、１２年もチームをひっぱったスターだからこそとれる態度ですね（応援月間）。単に潜在能力があるだけの選手が言ったら、理不尽な発言になるだけですね（応援月間）。

偽南渕：たっちゃんが檄（ゲキ）を飛ばした（？）甲斐あって、山北と荒木が激走、最下位だったのに最終的には同率３位だったね。

偽仁志：そうなんですよ。朝倉（３００ｍ）は７位、山北（６００ｍ）は一時３位まで追い上げて、４位でバトンタッチ。最終走者の荒木（９００ｍ）はカープの河内を追って２位でゴールインしました。

偽南渕：荒木の激走はすごかったなぁ。

偽仁志：あのね。始まる前にアナウンスで「出ない選手もグランド内で応援をお願いします」ってやってましたね（テレビではカット）。あれはだれとは言わないけど、出番じゃないとどっか行っちゃうやつを阻止するためでしょうか。

偽南渕：応援月間だぞ。

偽仁志：わーかってるって。だけど、オリックスの田口監督なんかラインぎりぎりまで寄ってチームの走者を応援し、走り終えた走者の手を握っていたわってたけど、立浪はそのへんでたれぱんだのようにたれてたよ。（注：球界でたれぱんだといえば、正式にはＧ高橋由）

偽南渕：田口は田口の考え方があるんだろ。若手との違いを出して示しをつけるのが立浪の芸風なんだよ。

偽仁志：立浪は走ったあとにぶっ倒れてクチもきけない荒木を指差して笑っていました。取材に駆け寄った松村に対し「ここに死んでます」とか言って。ユーモアがあっていいよね（応援月間）。

●おまけ：選ばれた者の定め

偽南渕：結局、広島東洋カープが逆転優勝しました。ＭＶＰはリレーの最終走者、河内貴哉投手です。ホンダの、ストリームＧタイプという自動車をもらいました。

偽仁志：河内くんは運転免許をまだ持っていないそうなので、先輩に没収されるかもしれません。「スーパーカズキ★エクスプレスデラックス」のsato23さんによると筋トレに使うらしいですよ。綱つけてひっぱるのかな。

偽南渕：河内は１９９９年のドラフトで、うちが狙ってたのになあ。来てればうちが優勝だったのに。

偽仁志：フレッシュオールスターでもＭＶＰでしたね。

偽南渕：ほら。ＭＶＰをとる運があるんだよ。早くＦＡ宣言して中日に入って欲しい。

偽仁志：私はカープからこんな有望な選手をとりあげるなんて、それは審判を小突いたり体当たりしたり跳び蹴りしたりするのと同様の暴力だと思います。

偽南渕：いいじゃん。うちは投手力、気力と暴力が売り物のチームなんだから。

偽仁志：カープ、リレーでは何人も叩き落して最後はぶっちぎりでしたね。なんか嬉しいね。カープはストラックアウトも「以心伝心」も好成績でした。

偽仁志：しかしこれはイベントというよりテレビの公開録画ですからね、待ち時間というのがけっこうありました。

偽南渕：これはこれで見ていると面白い。たとえば表彰式というのは、プロはただでさえ「他人の表彰なんか知るか」という態度で私語したりする負けず嫌いぶりを見せるものですが、たっちゃんなんか、式が始まるまで、ゴルフのスイングしてたもんな。

偽仁志：列の一番前なのに、何て態度だ。あー、えーと、応援月間応援月間。あの人ゴルフもじょうずらしいですね。左打ちするんだよ。かっこいいね。

偽南渕：こどもたちが「たつなみー！」と絶叫するのに一度だけ手をふって答えてました。

偽仁志：二度め以降は無視するところがたっちゃんらしい、と、「立浪向上委員会」のまつのさんたちが喜んでいました。

偽南渕：ゲームとゲームの間には、先輩に飲み物のペットボトル持ってくるパシリ山北などが楽しめた。

偽仁志：ちゃんとペットボトルのふたあけてわたすんだよ、山北。ＰＬの中村監督が語る立浪のエピソードによくそういうのがあるなぁ。てことは、立浪がしつけたに違いない。

偽南渕：立浪はすぐ勝手に好きなところに行ってよその選手とじゃれてたね。ソフトボールのときも、相手チームのベンチに遊びに行ってました。

偽仁志：あいつ、いやあの方、近鉄の大久保選手会長にかまわれてたけどなぜなんだ。そういうのだと岩瀬が阪神の遠山に挨拶に行ってたのも不思議だ。こういう人間関係の謎を発見し、解くのもオフの楽しみですね。