2002年11月６日（日本時間７日）
親善試合第１戦
中　　日　０００　０００　０２０｜２（８安打）
キューバ　３０６　１０１　０３Ｘ｜14（16安打）

■バッテリー
中日＝小笠原、小山、宮越、山北、落合−鈴木、柳沢
キューバ＝オデリン、アビラ、ラソ、マルティ−ペスタノ、マチャド
■本塁打
チャールズ、モラレス（キューバ）

2002年11月７日（日本時間８日）
親善試合第２戦
中　　日　０００　００２　００１｜３（４安打）
キューバ　２００　００１　０１Ｘ｜４（７安打）

■バッテリー
中日＝山井、久本、遠藤−鈴木、柳沢
キューバ＝ペレス、ベラ、コス、マルティ−マチャド、ペスタノ
■本塁打
カニサレス（キューバ）

以上、ラテンアメリカ球場（キューバ、ハバナ）
　

偽仁志：讀賣ジャイアンツ、弱いんですけど。

偽南渕：何が。

偽仁志：日米野球の親善試合で大リーグとやって、１対８だよ。

偽南渕：まあ、最初の試合で視聴者に「大リーグ、しょぼいじゃん、見てもしょうがねーや」なんて思わせるわけにいかないでしょ。

偽仁志：だってさー、日本一のジャイアンツの主力が組んだ打線で、いちおうローテ投手の入来が投げて、８倍の点数取られたんだよ。日本人として恥ずかしいよ。

偽南渕：こういうときだけ安直なナショナリズムごっこするなよ。中日だってキューバのハバナで、もっと恥ずかしいことしてきたじゃないか。

偽仁志：恥ずかしくないね。こっちは14対２、７倍だもんね。８倍と７倍じゃ大違いだよ。

偽南渕：じゅうぶん恥ずかしいじゃないか。恥ずかしいのは結果だけじゃないよ、インターコンチネンタル杯の地元開催国として直前の予行演習に余念のないキューバに対して、何で中日は、１軍半や２軍の選手で 臨むのかね。失礼だよ。

偽仁志：失礼じゃないよ。ホームランキングに、オリンピック選手に、トヨタクラウン賞選手だよ。

偽南渕：そんなわけのわからん親善だったら、しないほうがマシだと思うんですけど。
　

偽南渕●国辱コラム だいたいね、いつも日本のプロ野球はキューバに対して１軍半から２軍のメンバーで立ち向かっていって、ボロ負けするんだよ。前回（相当前ですが）は、カープがキューバの相手をして、ほぼ２軍のみのメンバーで戦ったところ、５、６敗ぐらいして、最後の試合でやっと勝ったんじゃないかな。 そのときのスポーツ記者の記事でも、「大リーグ（まだ、メジャーって言葉が流行っていなかった頃の話でしたね）は、キューバとの交流戦で一流どころを出すのに、日本はアマチュアか、プロの２軍しか対戦しないので、非常に失礼だ。相手はアマとはいえ、世界一なのだから」という趣旨だった記憶がありますね。 まあ、要するに、日本プロ野球としては、「プロのトップレベルでもキューバにボロ負けしたら格好悪い」ということだと思いますけどね。

偽仁志：だから中日を騙してキューバに行かせたのか！

偽南渕：だれも騙してないよ。自分でああいうチーム組んだの。
　

１日目（日本時間７日）の翌朝コラム 偽仁志「ドラゴンズ、プロのくせに。ハバナまで、何しに行ったんですか」 識　者「ぼやに会いに」 偽仁志「あったらしいね！　泊まった宿舎でぼやが！　全員、真夜中に避難して早朝まで寝れなかったたっていう！」 識　者「避難訓練ですね」 偽仁志「（訓練じゃなくてほんとに火事じゃん！）荒木が誘導したそうで」 識　者「それにしても点を入れたのが善村と筒井ですからねー」 偽仁志「キューバに何をアピールしたいのでしょう中日。でも２日目は勝たせてくれるんですよね、接待ですよねきょうは」 識　者「社会主義国に接待はありません」 偽仁志「ひぃぃぃ」 識　者「いいんですよ、これは松井の壮行試合だから」 偽仁志「その思いは、今、自分の夢に人生を賭けて船出をしようとしている、あの松井秀喜に、きっときっと、全然届きませんね」

偽南渕：何だよこれ。

偽仁志：同僚の中日ファンとの会話。２００１年の南西対談の「識者のお言葉」に出てきた人だよ。

識者Y氏：中日新聞配達区域に生まれ育ち、ドラゴンズとグランパスエイトを応援する好青年。言語でもプログラムでも、パソコンならなんでも任せろのハイパー編集者。スポーツ全般に詳しく、出勤した時点ですでにトーチュウの主な記事が完璧にアタマに入っている。また、中日ファンにふさわしく「２番目に好きなのはカープ」で、日ハムもしばしば観戦するという。

偽南渕：暇そうな会社だねぇ。

偽仁志：いい会社でしょう。

　

２日目（日本時間８日）の翌朝コラム 偽仁志「やっぱりマケたみたいなんですけど」 識　者「４対３ですね」 偽仁志「帰国は11日って書いてあるけど、みっともないから、全員早期帰国してほしいです、外務省は何をしているんでしょうか」 識　者「井端は残るでしょ、インターコンチがあるから」 偽仁志「うあ！　恥ずかしー。ほかのチームの日本代表に合わせる顔がないね」 識　者「いいんじゃないですか。これでキューバを油断させたんですよ」 偽仁志「そうか！　そりゃさぞかし油断してるでしょうね」 （ちなみにインターコンチネンタル杯、キューバは１次リーグ予選をオランダと戦い、快勝）

偽南渕：仕事しろよ。

偽仁志：関川、１安打だけ。だいじょうぶかなぁ。シーズン中は、だれもそこまで言ってないのに勝手に自分の引退試合を作って、でも打てたのでお立ち台で泣いてたけど、オフにこんなめにあったら、今度こそ勝手に引退しちゃうよ…。

偽南渕：でも、２日目はやまさきが同点打を打ったよね。

偽仁志：おかげで、うちの掲示板では蒼子さんが、やまさきが打っただけ、讀賣対ＭＬＢよりはマシだとのお言葉を寄せていましたね。

偽南渕：やまさきは親善試合とか、真剣勝負じゃない試合に強いんだよ。2000年の日米野球開幕戦といい、オールスターといい。真剣勝負で打ったのは優勝のときの「バンザイホームラン」だけだよ。

偽仁志：そういえば、今度のことで、久しぶりにやまさきのことをいろいろ考えたよ…。きっとキューバから帰ったら、またイタリアにファッション留学するんだろうなぁ、とか。

偽南渕：去年と同じスーツ着ないんだってね、やまさき。トーチュウには、ドラゴンズの選手やスタッフの「恵まれた」境遇と、社会主義国キューバの選手たちの境遇を比較する記事が載ってたね。

偽仁志：１日目に中日は４つもエラーをしてたようですが、ラテンアメリカ球場って、土がでこぼこなだけじゃなくて、草の根っこが飛び出していてたいへんだったってセキさんが言ってるね。

偽南渕：キューバの選手はそれでイレギュラーバウンドにも対応できるような動体視力を身につけているんだね。

偽仁志：広島カープじゃないんだから、わざとなわけないじゃん。

偽南渕：カープはわざと貧乏なのかよ…。 よく冗談で、カープに勝たせてもらう代わりに市民球場の外野フェンスを修理してあげる、ていう話があるけどさ、中日球団は、キューバの至宝で国会議員のリナレスをレンタルしてもらったお礼に、 ほんとにこの球場の外野のラバーフェンスを張り替えてあげたんだよね。

偽仁志：まあ、「外野のラバーフェンスを張り替える」というのはわかりやすいけどさ、グランドの改良は、行って、プレーしてみないと、何をどう改良していいか、わからないもんね。ね。

偽南渕：そうだろうけど。何なんだよ。

偽仁志：リナレスの去就はまだわからないけど（11月10日現在）、可能性としてはまた若い選手を出してもらえるかもしれない。てことは、その見返りに、次はグランドの改良なんだよきっと。

偽南渕：そのためにプレーして、身をもって知ってもらったってわけね。でも、別にそんなの、わざわざチームを率いていかなくても、キューバの選手にきけばいいことだし、試合しなくても、合同トレーニングでもよかったじゃん。

偽仁志：キミは伝説の中日系Ｗｅｂサイト『丸伝スポーツ新報』に2000年に掲載された『福留ミレニアム戦記』を覚えているかね。あそこで明らかにされたのが、７日に小笠原のあとを継いで特大弾をくらった小山伸一郎選手の特技だよ。

偽南渕：特技、って、大量失点？

偽仁志：小山は高校で園芸を勉強したんだよ。

偽南渕：園芸？　ガーデニングとか？

偽仁志：『福留ミレニアム戦記』によると、福留に立浪が「ウチの人工芝張り替えとんの、小山やねん」つってたそうです。

偽南渕：それは…福留が騙されてるだけでしょ。

偽仁志：これはビッグビジネスなんですよ。他球団も他国も、「球場をリフォームするぐらいでいいなら」と狙ってるんだよ。キューバ球界だって、こっそり合い見積りをとってるかもしれない。そんななかで、１軍でもプレーする選手であり、球場の芝の育成や、雑草の駆除についても専門知識のある小山がいることが、中日にどれだけ有利にはたらいているか。

偽南渕：勝ち負けは関係ない、むしろたくさんエラーしてもらうほどいいリフォーム計画を立ててもらえる、ってことか。

偽仁志：その件はバッチリだったとして、向こうの目にはどんなチームに映っただろうね。これからも選手を派遣してもらえるのかしらん。

偽南渕：「日本のプロ、ちょろーい！　特にチュウニチっていうチームに行けば絶対活躍できる」って思ってもらえただろ。

偽仁志：「行けば活躍できるけど、優勝はできないかも」と思われてませんかね。

偽南渕：それじゃだめだよ、俺が引っ張って優勝させるんだ、と考えるやつだけが活躍できるんだよ。

偽仁志：そんなに偉そうに言えた義理でしょうか。 あと、関係ないけどインターコンチに行く日本代表のこと「長嶋ジャパン」と呼ぶ向きがありますが、その長嶋茂雄、キューバ行かずに東京ドームで日米野球の底抜けに凡庸な解説してま したけどいいんですか。

（2002/11/10）

その後のセキさんと私

偽南渕竜太郎

2002年11月12日、中日スポーツと東京中日スポーツで、関川選手の再婚が報道されました。お相手はテレビ東京の家森アナです。交際はこの夏からと報じられています。

ことしの夏といえば、対談で触れた、セキちゃんのいわゆる１つの「自主的引退試合」は８月31日、ナゴヤドームの広島戦でした。ドラゴンズ公式サイトに採録されたヒーローインタビュー概略は以下のとおり。
「（タイムリー二塁打について）調子が悪くてチャンスもなかなか掴めなかったので、今日が自分にとって最後のチャンスのつもりで打席に立ちました」

このとき、感極まって泣いていたのは、実は家森アナの顔を浮かべながらだったわけね。

もうひとつ、ことしのセキさんといえば、７月18日、神宮球場のヤクルト戦が思い出されます。
セキちゃんが“小活躍”して、首位讀賣を追っていたヤクルトを３タテし、結果的にはセリーグのペナントレースを強制終了させた日です。

中日側外野応援団席に、関川の父親が観戦していたことが、試合後の応援団恒例の二次会（勝利後のモエドラ合唱後に、再度外野席上段に集合して勝利の凱歌を上げるイベント）で、応援団から
「本日は、勝利に貢献した関川選手のお父さんも駆けつけてくれました。関川選手の今後の活躍を祈って･･･」
みたいな話が始まったので判明したのですが、たぶん、試合中では、そのことを知らないファンから、最近不調のセキちゃんに心無いヤジが外野席から飛んでいたものと予想され、お父さんも針のムシロだったのではないかと、同情したものでした。

トーチュウの記事を文面どおりに信じれば、７月に家森アナ体調崩しボロボロ、セキちゃんも不調でどん底同士の状況で、たまたま取材があって互いの境遇がきっかけで意気投合。

そのあとセキちゃん調子を取り戻して、まずは夏の神宮で、父親も観戦した試合で小活躍し、さらにナゴドーで炎の「自己完結型“生前葬”式引退試合」を強行･･･。

うーん。これから、セキちゃんの野球人生、どうなってしまうのでしょうか。

（2002/11/12）