| 南西対談１：讀賣さんファンサービスしてよ
2005年 ２位 ●最初で最後のミセリ特集 偽仁志：あーら奥様、どこなの、ミセリから点取れないチームっていうのは。 偽南渕：そのうえ、他のチームが鼻歌混じりにやっつけていた讀賣ジャイアンツに負け越しとは。 偽仁志：讀賣、開幕カードでカープに３連敗、横浜にも２勝１敗。全国のアンチが大喜び、これほどのファンサービスはないよね。しかもチーム初勝利投手が久保というマニアックなサービスまで。 偽南渕：そんな讀賣ジャイアンツに負け越しとは。 偽仁志：でも10日の日曜日に勝ててよかったよね。しかも大勝、完封。 偽南渕：あの弱い広島と横浜が讀賣戦で自信をつけてるのに、うちは早々に苦手チームを作っちゃって…。 偽仁志：成長した佐藤宏志あたりはほかのチームにも強かったからしょうがないけど、ミセリが苦手なんてよそにはできない芸当だよね！ 偽南渕：苦手は言いすぎだよう…２連打したじゃん。 偽仁志：まあいつまでもミセリにとらわれるのはやめましょう。 偽南渕：キミが面白がっていつまでもミセリミセリ言ってるだけだろ…。
偽仁志：シーズン終わってみたらうちだけミセリから０得点だったりしたらおいしいなあ。 偽南渕：あーうるさい。あとキャプラーも気に入ってるだろキミ。 偽仁志：キャプラーをナメたらだめだよ。オープン戦の対広島戦、見てないのキミたちは。 偽南渕：見てない。そんなもの。 偽仁志：見なきゃー。キャプラー、足速いんだよ。全力疾走するよ。内野安打作れるよ。うちとの試合でようやくその持ち味を出して来たけど、立浪のエラーを招いたり、セーフティバントを決めたり、逆イチローみたいな外国人だね！ イチローの記録をムダに抜いたりしたらどうしよう。 偽南渕：そんな外国人、いないよふつうは。大砲として期待するものだよ、小技を使う外国人なんか讀賣はいらないよ。 偽仁志：いーえ。あれは小技が苦手な讀賣がみんなのお手本としてとってきたんです。ホームランも打てるけどね。 偽南渕：大リーガーのプライドを捨てて小技使ってるのは偉いと思うけどね…。キャプラーはセンターを守ってるけど、肩は強いね。うちのアレックスがうらやましくて採ったと俺は見ている。 偽仁志：それ堀内も言ってた。偽南渕さん堀内と気が合うんじゃないの。 偽南渕：気が合うんじゃなくて俺の観察が正しかったってことじゃないか。キミも気づいているようだけど、低反発ボールを使うことになった今年は、外野のフェンス際のプレーと大返球できる肩、好判断できる賢さを持つ外野手がいるかどうかが決め手になるんだよ。キャプラー獲得の成否はまだわからないけど、讀賣の補強の狙いは正しいんだよ。 偽仁志：そうですね。あとは私と堀内の「使ってみたキャプラー観」が一致するかどうかですね。開幕からの９連戦で.091でホームラン２本、期待はずれと言われているキャプラーだけど、面白いからずっと使ってほしいなぁ。 偽南渕：使ってほしいね、ベンチでくさらせている清水が出てくるようなことのないようにと全球団のファンが思っていると思うよ。 偽仁志：ファンサービスだよ讀賣さん。 偽南渕：讀賣の「『他球団がうらやましい』采配」といえば、うちとの３戦目に先発した後藤光貴だな。前日に、後藤と交換で西武に行った河原純一が７回１失点で勝ったもんね。 偽仁志：あー、後藤が３戦目に来るのは想定の範囲内だったはずだよ。でもいきなり１回表から２失点、６回５失点とボロボロだったね。 偽南渕：１回表のはいんちき臭かったけど６回表の３点とった攻撃はみごと。 偽仁志：何よ「いんちき臭い」て。 偽南渕：だって荒木のヒットのあと、井端と立浪へのフォアボール２つに死球で押し出し、それから福留の内野ゴロの間の得点だろ。後藤を打ち崩しての得点じゃないのでこれじゃ簡単に逆転されるかと思った。でも山本昌がすごい制球で讀賣を圧倒したからね。意気に感じた野手が連打で追加点、終盤にも大量得点する理想的な試合運びでいやー痛快。 偽仁志：後藤というのは去年の成績は河原と似たようなものだよね。過去の実績も似たようなもの。ふたりとも先発では使われてなかったけれど、トレードのときは両チームとも先発で使うと言っていた。同じ役割の人どうしの交換というのは奇妙だよね。 偽南渕：気分を変えればまだまだやれるかも、とみなされたんだよ。先に勝った河原は讀賣がよほどいやだったと見えて、勝利の瞬間は別人のような笑顔を見せて話題になったけど、その分後藤はさぞかしプレッシャーが重かっただろうね。 偽仁志：讀賣は、あと小久保に注目だね。 偽南渕：何が。 偽仁志：だってうちとの２戦目まで、得点圏打率が100％だったんだよ。 偽南渕：ひゃー。怖いねえ。 偽仁志：久本だよ、その小久保の得点圏打率を67％にまで落としたのは。そしたら小久保、それからすっかりおとなしくなっちゃった。すごいな久本。 偽南渕：小久保は怪我をしてるからね。これで終了でしょう。 偽仁志：讀賣ってさ。後ろのほうまで４番を打てる人が並んでるっていうけどさ。みんな怪我人だからすぐいなくなっちゃうよね。 偽南渕：負け越したんだから、あまり偉そうに言わないように。 偽仁志：開幕６試合でずっとノーヒットだった讀賣の選手がうちとの対戦で目覚める光景もありましたが、まあ向こうのそういう時期にうちがめぐり合ってしまったとも言えるでしょう。 ●中村武志打線でいいペース 偽南渕：横浜、ヤクルトには２勝１敗といういいペースで来たんだけどね。 偽仁志：神宮や東京ドームにつめかけて思ったんだけど。 偽南渕：何を？ 偽仁志：中日の新しいチャンステーマ（関東限定？）はメロディラインが『宇宙戦艦ヤマト』の出だしのところに似ています。ちなみに讀賣の投手の打席のテーマは愛知万博を記念して、EXPO'70の歌『世界の国からこんにちは』です。 偽南渕：別にいいけど…。ヤクルト戦までは、１、２番、とくに荒木が機能しなくてつらかったね。 偽仁志：讀賣を３タテにしたカープ、同じく讀賣に２勝した横浜とも、１番が実によく出塁してたからね。特にカープの尾形は３試合とも、１回表にいきなり出てた。 偽南渕：でも讀賣に勝った試合では荒木が４安打の固め打ち。これからはやってくれるでしょう。 偽仁志：守備も固くなってて、ひやひやしたよ荒木。ところで立浪の打率が何で２割７分もあるんだよ（４月10日現在）。６試合見たけど、打ってるの見たことないよ。 偽南渕：見たことはあるでしょうよ…。たっちゃんは忘れた頃に打ってるよ。 偽仁志：それは「ブレーキになってる」ってことじゃん。いいですか。立浪和義さんの得点圏打率はこの９試合で０％ですよ。すごいでしょう。 偽南渕：あれぇ。そんなに低いのか。 偽仁志：低いんじゃありません。ゼロなんです。１番２番がろくに出ないから、母数も少ないんだけどね。 偽南渕：福留も低くない？ 偽仁志：これもゼロだよ。もっと言えばウッズもだよ。クリーンナップの得点圏打率がゼロなんだよ。１番２番のせいだけじゃないでしょう。谷繁もひどいけど２割２分２厘。 偽南渕：それは谷繁の前のアレックスや森野が当たってるからだよ。 偽仁志：谷繁を８番にしたのはいいアイデアだね。中村武志だと思えば腹も立たない。って、私が谷繁に対していい感情を持っていないのは中村武志のことがあるからだから、何だか変な言い方になるけど（その後谷繁は打率も得点圏打率も大きく改善された。ほんとに春の中村武志を思わせる好調ぶりで、谷繁８番は奏功したといえるでしょう）。 ●その後立浪レフト打線が奏功することを、このときこのふたりはまだ知らない 偽南渕：もっと言えば、開幕カードは２試合連続サヨナラ勝ち。マケ試合も終盤に粘ったりして、いろいろ問題がある割にはよくやってるよ。ウッズは守備の不安があって打撃に集中できていない気配があるね。 偽仁志：ウッズだけならいいけど、立浪も守備は不安だからね。このふたりで毎試合２エラーぐらいしてない？ だから左の代打の切り札にしてきれいな晩年にしてやりたいのに、得点圏打率が０じゃなあ！ 偽南渕：何だか嬉しそうだね。開幕３カードめぐらいじゃ、まだ得点圏に走者を置いて一度も打ってない選手なんて他にもいるだろ。ヤクルトの鈴木、同じく宮本、讀賣の二岡。でも宮本は一番バッターだし、鈴木ともども３割を大きく上回っているんだからね。 偽仁志：となると、うちの得点力は…。 偽南渕：42得点、39失点。いちおうプラスだね。得失点差が大きいのは首位の阪神（54-32）。５試合連続９得点というネタを持ってるチームだものね。 偽仁志：あと横浜も47-40だね。広島はいつのまにか45-58。ノーガードの打ち合いが目立つもんね。讀賣を３タテしたあとは、先発投手が長谷川佐々岡高橋黒田小山田と、５人連続で５失点以上がノルマになってしまってたし。これはどこまで踏ん張れるか心配だなあ。 偽南渕：広島の心配してる場合かね。 偽仁志：しなきゃー。広島が首位だったでしょう、開幕カード終了時は。広島が強くて讀賣が最下位だと、10月にうちと讀賣の決戦になって、それでうちがマケる予感がしませんか。 偽南渕：しません。 偽仁志：ちぇっ。 その後中日は阪神、広島、讀賣に勝ち越して単独首位をキープ。讀賣の後藤はまたも中日戦に放らされてマケを喫した。 ■マケ試合詳細 ４月３日 中田５回にプロの洗礼 横浜 010 073 201|14 中日 022 000 011| 6 ・勝投手＝川村 ２試合 １勝 ・負投手＝中田 １試合 １敗 ・本塁打＝Dアレックス、D井上、YB古木 ４月７日 ラミレス今年もレフトスタンドにボールプレゼント 中中日日 010 000 001|2 ヤクルト 010 001 20X|4 ・勝投手＝坂元 ３試合 １勝１敗 ・セーブ＝五十嵐 ３試合 １敗１Ｓ ・負投手＝小笠原 １試合 １敗 ・本塁打＝Sラミレス ４月８日 川上不調、福留１号と若手虫干しが収穫 中日 020 000 020|4 讀賣 005 010 00X|6 ・勝投手＝上原 ２試合 １勝 ・セーブ＝久保 ３試合 １勝１Ｓ ・負投手＝川上 ２試合 １勝１敗 ・本塁打＝D福留、G小久保、Gローズ、Dウッズ ４月９日 ミセリの出る幕なし、内海プロ初勝利 中日 010 000 002|3 讀賣 401 000 00X|5 ・勝投手＝内海 ２試合１勝１敗 ・セーブ＝林 ６試合１Ｓ ・負投手＝山井 ２試合１敗 ・本塁打＝G清原、Gローズ、G高橋、D谷繁 2005/4/24 |