2005年
4/12○　中日 3− 1広島（ナゴヤドーム）
4/13●　中日 7− 8広島（豊橋市民球場）
4/15○　中日 6− 5阪神
4/16●　中日 1− 2阪神
4/17○　中日 2− 1阪神（以上ナゴヤドーム）
4/19○　中日 8− 5広島
4/20○　中日 3− 2広島
4/21●　中日 3−13広島（以上広島市民球場）
4/22○　中日 5− 2讀賣
4/23○　中日 6− 1讀賣
4/24○　中日 4− 3讀賣（以上ナゴヤドーム）
4/26○　中日 6− 1阪神
4/27●　中日 3− 6阪神
4/28○　中日 9− 8阪神（以上阪神甲子園球場）
4/29○　中日 9− 4横浜
4/30●　中日 4− 8横浜
5/ 1○　中日15− 9横浜（以上横浜スタジアム）
5/ 3○　中日 9− 3ヤクルト
5/ 4○　中日12− 1ヤクルト
5/ 5○　中日 1− 0ヤクルト（以上ナゴヤドーム）
5/ 6●　中日 0− 6オリックス
5/ 7●　中日 3− 6オリックス
5/ 8○　中日 6− 4オリックス（以上スカイマークスタジアム）

（中日ドラゴンズ成績：21勝11敗　単独首位）

●ムダにかっこいいぞフミヒロ

偽仁志：さつきの空はー晴れわたりー♪

偽南渕：その歌、何。

偽仁志：ここに迎えるセパ交流戦♪

偽南渕：「日本生命セ・パ交流戦」ってそういう歌があるの？

偽仁志：ない。これは私の高校と別の県立高校の交流戦（正確には「定期戦」）の歌。

偽南渕：そんなもの歌われても読者の人はだれも知りません！

偽仁志：ほんとにあるのよこういう歌。うちと相手の高校の卒業生はみんな歌えるよ。今頃ちょうど歌ってるよ。これからも交流戦やるんだったら毎年歌うだろうね。

偽南渕：そんなのきみたちだけだよ。

偽仁志：ていうか去年は日本シリーズでパリーグ代表が勝ったんだから「パ・セ交流戦」と言うべきでしょう。

偽南渕：中日がこんどこそ日本一になって、来年はキミに掛け値なしの「セ・パ交流戦」と呼ばせてやるから。

偽仁志：というわけでのぞんだセ･パ交流戦ですが。いきなり、パリーグ５位のオリックスに二連敗でした。

偽南渕：元中日のフミにやられたあ！

偽仁志：シドニー五輪日本代表の鈴木郁洋（ふみひろ）捕手ね。あの五輪で勝った試合はすべて彼が決勝打を打ちましたが、日本人のだれも覚えていませんね。

偽南渕：シドニー五輪はもういいんだよ！　交流戦直前まで忘れてたフミを突然一軍にあげていきなり先発マスク。これにドラゴンズはみんな動揺しちゃったんだよ。

偽仁志：オリックスで元気にしてたんだねぇフミ。なに、髪の毛茶色にしたの？

偽南渕：そうやってへらへら懐かしがってるうちに、０封されちゃったんだよ！

偽仁志：そーなんですよ、いきなり完封マケですよドラゴンズ。川上立てて初戦にのぞんだのに。選手会のサイトに載っている今年の、交流戦版「ライバル対決」でフミはライバルを川上憲伸にしてた。結果的に初対決で川上−谷繁バッテリーに勝っちゃったね。

偽南渕：向こうの先発はパーラ。これは1999年に讀賣にいたホセだろ。今シーズン、彼はすでに２勝してたけど、一度は登録抹消されていたのを急遽一軍にあげた。

偽仁志：ホセ、あのとき私の友達の友達とつきあってたんだよ。選手名鑑には「趣味・買い物」とあったけど、料理が得意なんだってホセ。

偽南渕：キミ、日本一ホセ・パーラに詳しい中日ファン？　でもキミがそんなこと知ってても中日には何の役にも立たないよ。要するに「もとセリーグを二軍から呼び寄せてバッテリーを組ませ、中日をびっくりさせる作戦」、これが仰木マジック「死んだ振りして甦った選手を使うゾンビ作戦」だったんだな。

偽仁志：フミは勝った日も、打席では三振ばっかりしてたけどね。

偽南渕：打撃なんかいいの。打つのは谷や村松や北川の仕事だろ。それより中日としては、急に昔のチームメートが出てきたらあせるよ。なんたって落合監督はフミなんか知らないし。

偽仁志：フミも最近のうちの野手の傾向なんか知らないじゃん。

偽南渕：それでも「オリックスの一軍にはもと中日なんかもういないから」と思ってたところに急に出てきたら「いったいどういう作戦なんだ！」と疑心暗鬼になるだろう。これは短期決戦なんだから、それで１試合や２試合は主導権を握られてしまう。

偽仁志：落合監督の采配はじわじわとあとで効くさそりの毒だから、短期決戦には弱いというのが日本シリーズのときの偽南渕さん説ですね。

偽南渕：そういうこと。長期的視点での采配は、短期的にはもろさをはらんでいるといえるね。あと、日高のリードはどちらかというと教科書的だと、スカパー中継の解説者の河村建一郎氏が言っていた。仰木監督とすれば、既にシーズン前からパリーグ専門の先乗りスコアラーを準備して各球団を分析していたので日高のリードは読み切られていたと考え、フミの予測不能なリードのほうが、データ重視のうちの采配には有効だと思ったんだろう。

偽仁志：フミは去年はずっと二軍で、オリックスでももう見放されたかと思ったけど、交流戦のおかげでよみがえったとは。そういう選手、他のチームにもいそうだね。うちも西武から来た大友が、ずっと結果は今ひとつなんだけど、交流戦になったらずっと出てるし。

偽南渕：いや、フミはウエスタンリーグで４本もホームランを打ってたらしいよ。確かに振りはパワフルになってたな。キャッチャーとしても成長してたよ。捕球したあとミットを動かすよくないクセも消えてたし。２試合目のカズキとの勝負はみごとだった。

偽仁志：「釣り球にあわてた」？　カズキが内角低目が来ると思い込んで見逃したとか、インローじゃないっ、と思ってあせって振って振り遅れたのならわかるけど。

偽南渕：いや、振り遅れじゃなかった。

偽仁志：だったら…偶然なんじゃ…。

偽南渕：ふふーん。好きに言っていたまえ。で、３日目はそのフミのパスボールをきっかけにオリックスが派手に自滅してくれて、それで再逆転勝ちできたようなものだけどね。これもフミにはいい経験になったでしょう。髪を明るく染めてロボットアニメの主人公みたいになったフミ、前より精悍になってかっこいいぞ。中日には何の足しにもならないけどな。

偽仁志：かっこいいといえばオリックスの球場もかっこいいね。グリーンスタジアム神戸、ヤフーBBスタジアム、スカイマークスタジアムと３つもあるんだよ。

偽南渕：つまらないボケはやめなさい。しかしsato23さんも「エポック社の野球盤みたいで格好いいです」とお書きでしたが、私もあの球場についてはそう思いました。内野の芝生があまりにきれいに整備されすぎていて、特にバッテリー間に芝生がなくて土になっているところね。消える魔球も出せるに違いない。

偽仁志：消える魔球は水に弱いんだよ。

偽南渕：断片的な知識を無理やり披露するのはやめなさい。では話のレベルを下げてやろう。キミはオリックスではだれが好きなの。

偽仁志：ていうか谷亮子はすごいよね。もうすっかりその名前で定着してません？　あれが田村亮子だったことなんか忘れちゃってたよ。谷佳知の妻だから谷姓なんだってことすら忘れてた。

偽南渕：ふーん。キミはどうせ、あの球場のアナウンスが男声の英語ＤＪふうに、「カジョーシ、タトｩナーミ」となまって紹介するのとか気に食わないんだろう。

偽仁志：もちろん気に食わないよ。ＤＪふうと言うけれど、本物の放送ＤＪは、東京ローカルのＦＭ局のＪ−ＷＡＶＥなんか、英語のアナウンスの中でスポンサー名を言うときは日本語ふうにちゃんとはっきり言うんだよ。でもあのアナウンスの悪口はＧＳ神戸ができた直後から言われてるから今さらもういいです。

●貯めこんだのにはわけがある

偽仁志：話を戻すと、交流戦だろうが何だろうが、うちがパリーグに弱いのは想定の範囲内。オープン戦なんか楽天ゴールデンイーグルス様に２連戦２連敗してましたからね。

偽南渕：楽天にまたマケるのかなあ。セキさんが炎のヘッドスライディングで、ヤマサキにバンザイホームラン打たれたりして。

偽仁志：それはそれでいいなあ！　打線のほうは紀藤や小山に抑えられたりね！

偽南渕：そうはいっても交流戦も公式戦なんだから、勝たなきゃいけないんだよ。

偽仁志：そうそう。世間では「セとパ、どっちが強いか」を見るもののように言ってるけど、ペナントレースは勝率で順位が決まるんだから、セが強くても中日的にはしょうがない。むしろうち以外のセのチームがぜんぶパにマケまくってくれたらありがたいぐらいで。

偽南渕：でもうちはさっそくパリーグのチームにマケ越してるわけだけど。

偽仁志：そのために、交流戦前に貯金を11個も作っておいたんだからいいの。ヤクルトの伊藤智仁だって年俸大幅ダウンで現役続行が決まったとき、巨額の所得税がかかることについて「僕も大人ですから、貯金があります」と言ってファンの紅涙をさそっていた。うちも日本一パに弱いことを何度も証明したチームだからね、大人としてリスクをとるための資金運用をしておいたのよ。これでどれだけマケても大丈夫。

偽南渕：だめだよ…マケるなよ…。

偽仁志：それにしても２勝１敗ペースの首位独走とはいえ、ここまでにはいろんなことがあったねえ。前回書いたクリーンナップや１、２番の不調はとりあえず解消されつつある。でも直前に４番ウッズがヤクルトの藤井投手を殴打した事件で出場禁止になっちゃった。

偽南渕：ウッズの事件は残念だね。

偽仁志：ウッズ、頼れる４番にはまだなりきれてないし、井端・荒木は一塁手ウッズの守備がアレでずっと気の毒だったけど。でも「ホームランはウッズが打つからいいやー」とほかの野手が気楽にプレーできるところはあったと思う。

偽南渕：そうなんだよ、４番はまず威圧感なんだよ。せっかく２カード目にあたる西武に対して、「うちだってカブレラみたいな４番買ったもーん」と見せびらかそうと思ったのに。

偽仁志：あと、いつのまにかレフトが立浪。

偽南渕：立浪のレフト、迷惑なんですけど。

偽仁志：えーなんでー。とりあえずエラー止んだじゃん。

偽南渕：違うね。あのね、うちはレフトに守備位置争いがあるところがよかったんだよ。キミは2000年のシーズン前に「中日にはろくなレフトがいない」ことに気づいて嬉しそうに「Perfect Left教団」作って喜んでたけど。あいてる椅子を狙うカズキ、大西、英智、森野の競い合いにはファンはもっと喜んだと思うよ。

偽仁志：確かにねー。去年は関川もレフト争いの一員でしたね。で、結局井上がスタメンレフトなのもすっかりうちの春の風物詩となっていました。

偽南渕：今年も西武から来た大友が加わってほんとに面白い争いになっていたのに、結局立浪が自らレフトにコンバートを申し出たため、調子のいい選手をレフトで起用するということで頑張っていた井上、大友、英智の外野専門部隊は立浪のお陰で完全に控え選手決定。

偽仁志：ドラゴンズの熾烈なレフト争いを制したのはなんと立浪だったか！

偽南渕：一方、それまで慣れないレフトをやっていた森野しかサードができないという理由でレギュラーに定着。まあ、もともと森野は去年から調子がよく、応援歌もできて今年も逆転弾を放ったりして上向きだったから、これで森野がスタメンを勝ち取ったのはいいことなんだけどね。

偽仁志：ところで同じくサードの川相、面白いよね。40歳にもなって35歳の立浪の守備固めをしてるかと思ったら、今年は41歳にもなって27歳の森野の守備固め…。

偽南渕：それは川相じゃなくてうちの守備が面白いんだけどね。讀賣戦の場合は川相を出すのは嫌がらせの意味もあるから、あっちとこっちのニーズがうまくかみあってるんだよ。

偽仁志：立浪は星野政権でも何度かレフトコンバートを経験しているね。あのときは露骨にいやそうにしてたけど、今回は志願のレフト行き。

偽南渕：だから球場で見ても、いやそうにはしてないけど、投手三振取ったあとの内野の連携送球練習のとき、悔しそうにしているのは見たよ。

偽仁志：それは…立浪の気持ちを汲みすぎでは…。

偽南渕：いや、あれはさすがに悔しいんだよ。下向きながらおりの中の白熊のようにぐるぐるまわっていた。

偽仁志：他の、外野が本職の選手はそういうときどうしてるの。

偽南渕：外野なれしている選手は「ぼーっとしている」。立浪は長年内野手としてやってきた習性で体が自動的に送球練習したくなるんだろうな。

偽仁志：とにかく「代打の切り札・立浪」はまだ先のことのようですね。

４月13日 セ界一の拙守チームを制する拙守戦

４月16日　阪神のナゴド連敗ストッパーは悪送球の立浪

４月21日 今年のカープはムダに手ごわい

4月27日 二番手橋本にプロ初勝利プレゼント

4月30日 クルーンに158km/h放らせ、井上またも佐々木に引導

5月6日 セ５球団ファンに夢を与える

5月7日 ケビンに初勝利プレゼント

2005/5/10