偽南渕式 ◆
球筋読んで35年、ＣＳ放送で中日戦を追いかけてはや３ヶ月の偽南渕が、我が愛すべきドラ戦士たちを、あくまで独断と偏見、夢想に基づいてお届けする、私的選手名鑑です。 背番号：1 1995年のドラフト会議では、中日と読讀を希望し（要するに両天秤にかけ）ながら、選手の人心掌握失敗術に非凡なものを見せる佐○木近鉄がクジで指名権を獲得したため、社会人野球のＮ生命に“緊急避難”した。 そして、Ｎ生命在籍時には、福留の育成料として、中日に、一説には５億円ともいわれる大金を出させて、同社を中日の私設ファームとして利用するあたりは、いかにもプロ向きの性格で、将来性は間違いのないところである。 さらにちゃっかりしているのは、中日入団時の「目標は、高校（ＰＬ学園高）の先輩の立浪さんです。」発言で、星野監督からは、「目標が小さい」と釘を刺されながらも、まずは、誰もが当面は立浪と比較せざるを得ないように持っていくとともに、「星野監督の子分というよりも、あくまで実力を評価してください」とアピールするあたりは、なかなかの役者魂が感じられる。 そして、「守備が上手い立浪さんに追いつくのはともかく、そのバッティング成績（デビュー当時のではなく、最近の３割も切るような）についてはすぐに追いつけるに違いない」という計算が働いたともいえよう。 ただし、バッティング技術については、頑固さというべきか、信念とでもいうべきものを保持しており、初球から思い切りのよいスイングを心がける積極性は、大向こうの評判を得ている。 この今中的頑固さと岩瀬的計算マシーン、そして、少々ぶつけられてもびくともしない頑強な身体能力に、いつかは備わるであろう守備力がつけば、ドラゴンズの将来の主力選手としては申し分ないことになる。 背番号：6 野球の守備だけでなく、家庭の守りまでやってくれそうな、ドラゴンズで、現在「最も“守夫”にしたい男Ｎｏ．１」である。 その、母性本能をくすぐるような“公称”の身長168cm体重69kgの身体からは想像もつかない、華麗でありながら堅実な守備が売り物で、特に、８回あたりから、守備の不安な福留からショートのポジションを受け渡されると、あまりの安堵感のため、女性ファンのみならず、男性ファン、そして、ドラゴンズ投手陣からも、思わず黄色い溜め息が聞こえてくる。 福留の加入で、久慈の選手生命危機説が流れたが、実は、守備の不安な福留が入ったからこそ久慈の存在感が高まったわけで、現在の打撃成績だけでは、彼の地位はなかったかもしれない。 久慈としては、自分の選手生命を考えながら、福留をうまく成長（ちょうどよく守備を上達させる）させることが長持ちの秘訣であろう。 背番号：31 公式のセールスポイントは「勝負強いガッツあふれるプレー」であるが、彼の真の活躍場所は乱闘場面と見た。 まず、「時高」という名前、そして、ピンチヒッターとして打席に立つ時の面構えとバット構えは、まさに古武士を思わせる雰囲気を醸し出している。 これが、いったん乱闘となれば、一気に彼の本領発揮の場となろう。 生活信条が「平常心」というのも、「武士はいかなる時も平常心で闘いに臨むべき」から来ているもので、星野監督好みの「いつもベンチに１人は入れておきたい（乱闘）要員」である。 優勝争いが熾烈になればなるほど、きわどい（＝巨○びいきの）判定が増え、乱闘シーンは必至である。 南渕君。君の活躍はこれからである！ 背番号：49 讀賣ジャイアンツの元木と同窓、同期（上宮高）でありながら、あまりにも早く熟成して（高卒２年目からレギュラーを獲得したのち、高木守道・前監督にも見込まれて）しまったがために、少々不遇な日々を送ってしまうはめになってしまった。 そのライバルは、当然、読讀の元木ではあるが、中日においても、代打陣の中での先陣争いを続けることで、活路を見出そうとしている。 その不屈の闘志は今でも健在で、今年のある試合では、中日劣勢のなか、星野監督が「代打種田」を告げたのにもかかわらず、場内アナウンスは、何故か「代打益田」がコールされ、女性ファンの黄色い喚声がひとしきり鳴り響いたのち、再び場内コールが「代打種田」に訂正されると、今度は男性ファンの野太い野次が飛んだ瞬間に、すでに、種田はおのれとの闘いに勝利し、快打をかっとばし、その存在をいかんなくアピールしたのであった。 最近はケガにも苦しんでいて、彼の卓越したバッティング技術を披露する機会がなかなか訪れないが、相変わらずバントが下手な中日攻撃陣にあって、唯一安心してバントを見ていられる選手である。 前監督とのからみもあって、信頼度は★３つではあるが、その実力は大いに評価されているに違いない。 |