花水選手大賞
|伊藤智仁（ヤクルトスワローズ）
このコンテンツの元ネタとなった、週刊ベースボールの「花粉症」コラムで、読者に「助けてください」とまで言ったのは伊藤だけだ。
中日には強かったトモちゃんの２００１年の不運ぶりは選者の深い同情を呼び、受賞に結びついた。
なお、伊藤と花粉症の重篤度を争った日本ハムの竹内昌也投手は残念ながら自由契約となり、一般企業に就職。第二の職場でも、たたみかけるような花粉症自慢で、人気者になってほしい。
関連サイト『花水選手対決』
ポテチ選手大賞（セントラル・リーグ）
|石井一久（ヤクルトスワローズ）
ピンこと石井一久は、筆者の天敵である。
立浪にぶつける、山本昌の最優秀防御率を阻止する、福留から珍プレー大賞を奪う、筆者が誰かと高橋建の話をすると、必ず相手が「石井ピンみたいなもんだよね」と言う。あげくに大リーグに流出する。
どれも、よく考えたら、ピンが悪いわけではないのだが（立浪の件も？＞私）、こう重なると、私を怒らせるために球界にいるとしか思えない。
そのピンは、変人で無神経で、頭の回転もゆっくりだ。が、それゆえに、言われてみれば当たり前な、でもほかの誰も言わない本当のことを口走ることがある。
ひとつだけ抜き出すと、高卒でプロ入りした理由について言った、「（大学、社会人もあるけど）プロが一番レベルが高いから」。
このひとことで、私は当時全然勝てず、「プロの勝負師に向いてない」と言われていた（ていうか私も言っていた）高橋建
のファンをやめる（！）のをやめた。高橋はピンと異なり、高卒でプロ入りできるレベルにはなかった。でもプロにこだわり、自分をプロ入り
できるレベルに上げるために遠回りし、今も一軍でふんばっている。それはピンと同じ理由からなんだろうな、と思ったのだ。
だから賞をあげます。
まてよ。私が石井ピンと高橋建を結びつけてどうする。
関連サイト『カルビープロ野球チップス選手名鑑』
ポテチ選手大賞（パシフィック・リーグ）
|松坂大輔（西武ライオンズ）
ライオンズ入団時には、「松坂みたいな孫がいたら」と言っていた老母が、「松坂はもうダメだね」と申しました。
３年連続最多勝で沢村賞なのに？ 四球や負けの数のことを言っているのだとしたら「もうダメ」は厳しすぎだから、言ってるのは前のオフの不祥事のことだ。
しかも柴田アナのことを「問題を起こした女子アナ」と言っていた。
問題を起こしたのは黒岩と松坂なのに？
いや、テレビのニュースだけ拾い見していたら、特に野球ファンでもない母が、そういう印象を持つのも無理はない。
松坂がこれから２０年近く生きていくのは、そういう「世間」の眼差しの中だ。
だから、柴田さんとまだ続いてるなら、早く結婚しちゃえばいいのに。
最多勝と沢村賞に、この賞も足しといてくれ。
関連サイト『カルビープロ野球チップス選手名鑑』
質問写真館大賞
|前田幸長（中日ドラゴンズ）
写真には撮った人の愛情の度合いが出る。「あ、今いい絵になってる」と思ってシャッターを切るのだから、その人が対象の何を、どのくらい「いい」と思うかが、如実に出る。
前田の写真は、中日の優勝パレードのときにも撮った。すごくかわいくて面白い、と思って撮ったのでかわいい顔をしているが、画像が粗くていい出来ではない。
デジカメを買った２００１年、筆者は「必ず前田の、もっとかわいい写真を撮る！」と決心して中日戦に臨んだ。
バンチにつねられている前田はかわいいです。それはともかく。
ＦＡ宣言後、行き先が決まる前、東京ドームでオフのイベントがあった。
その際に、面白半分に撮った、讀賣番の記者の岩田暁美さんと仲良くしゃべっている写真には、その構図じたいに、筆者が前田をもう「かわいい」とだけ思っているのではないことが現れている。
でも、私が中日ファンになってよかったことのひとつは、面白くてかわいくて生意気な前田に笑わせてもらったことなので、別れの記念にこの賞を差し上げる。
関連サイト『質問写真館』
野球犬大賞
|芝草宇宙（日本ハムファイターズ）
「野球犬」は、当初、犬を飼っている現役選手を調べて並べ、コメントする予定だったが、途中で若松ページに方向転換した。
犬飼選手の情報は、２００１年後半に「週刊ベースボール」誌上で激増した。そのなかで最も目をひいたのは、若松監督がチムという犬（しかも小型犬）を飼っていたこと、そして芝草が、飼ってから２日目に愛犬に逃げられたという話である。
これにはだれも勝てない。あまりに気の毒で、犬も心配だ。芝草は代わりに何か小動物を飼い始めたそうだが、それは「犬に対して冷たい」というより、それだけ淋しかったということだろう。
伊藤と並ぶ、同情系の選出である。
関連サイト『野球犬』
達川みつを美術館賞
|野村謙二郎（広島東洋カープ）
「まける巨人の／おかげで／勝てるんだ／なあ」ほか、いくつかのポエムにうたわれたように、巨人に勝ち越し、長嶋に引導を渡した、世界一かっこいい広島東洋カープ様。
長嶋がクビになったのは、９月２７日の東京ドームのカープ戦のあとである。
この日巨人は、１回表に先取された８点にひるまずシーソーゲームにしたのに勝てなかった。
この２５〜２７日の３連戦は、どれも語り草に満ちているが、なんといってもこの死闘は決定打だった。
この日のお立ち台に立った野村は、継投のとどめのつもりで出した佐々岡が脱臼したことにつき、「（大量リードしていたのに、抑えの）佐々岡まで出す展開になったのは反省するべきです」と厳しいスピーチをして仲間に示しをつけた。
これには負けた側もさぞかしがっくり来ただろう。それに、カープにはいいベテランがいるなぁ、と選者は思った。
「野村のいるうち／はしれるうち」とポエムで言われたが、結局ノムケンは復帰以来ずっと１軍にいて、チームをひっぱってくれた。なのに給料が下がり、でもおとなしく更改。
野村に払える給料がないなんて、カープおかしいですよ。金本は好きだけど、去年アップしすぎだ。
カープ球団の問題点は、一度チームが優勝すると、治ると思う。２００２年には、ぜひ。
賞は優勝の前祝です。
関連サイト『達川みつを美術館』
『中日系』大賞
|小山良男（亜細亜大学３年生）
小山は、南西対談の『アマの洗礼』で、「マスクからのぞくタレ目タレ眉がえなりかずきのようで笑えるから、中退してでも中日に来て欲しい」と選者に言われているが。
知らなかったのだが、横浜高校時代はあの松坂とバッテリーを組んでいた選手で、しかも亜大では１年生の春からマスクをかぶり、今は主将である。
つまり、今の大学球界の逸材であり、２００２オフのドラフトの目玉候補なのだ。
すみません。「顔が面白くてプロ向き」だなんて言って。
河本育之投手に失礼なことを書いて以来の深い反省と後悔のキモチでいっぱいです。
こうやって大賞をあげるのもますます失礼なんだが、この企画の目的のひとつは、「コンテンツで筆者がおかしたミスのうち、本気で謝りたいケースのフォロー」なので、ぜひ小山を『中日系』大賞に選出したい。プロに来て欲しいのは本気です。
関連サイト『南西対談』
選考：東山にしこ（てゆーか、ほかに誰が？）