●中日ドラゴンズ　立浪和義＝留任
　（内野手、30歳12年目、173cmか？　68kgか？、右左、99年打率.266）

　今年もタイトルなし。二塁打王と最多勝利打点は惜しかったが個人成績は振わず。だがドラゴンズにとって立浪とは縁起物である。

　なんと選手会長就任の年にウィニングボールをつかんでリーグ優勝してしまった。そもそも開幕11連勝の緒戦の勝利打点もこの人。
　故障はするわ派手なエラーはするわ打率は一時２割２分だわ、またチーム事情で外野だのサードだのやらされるわで、ろくでもない年だったのにいっぽうでこの強運。そういえばルーキーイヤーにいきなり優勝したしな。
　何かが守護しているとしか思えない、不思議な人である。

　「自分を出さない」と言われるが、素直でわかりやすいキャラクタなので別にこれでいいような気がする。含みがなく、気が滅入るほどまっとうなインタビュー回答をきいていると、そりゃ面白くはないが、ヘタなこと言わないやつが対外窓口であり中間管理職であるというのはマネジメント上の幸運だと思う。
　ま、「セカンド以外やとやる気せーへん」というのは年中言ってるし見ればわかる（笑）。

　立浪がおとなしかったり登録抹消だったりする分は、副会長のやまさきがサービスしていた。なんと2000年は井上一樹が副会長を引き継ぐ。適任である。「目立つの嫌やねん」みたいなふりして気がつくとおいしいところをさらっている立浪に対し、カズキは「ズルい！　グヤジー」という思いを隠そうともしないので笑える（たとえばウィニングボールの件。長くなるので別の機会にね）。さぞ張り切ってやってくれるのではないか。

●読売ジャイアンツ　桑田真澄＝留任
　（投手、31歳14年目、174cm80kg、右右、99年８勝９敗５Ｓ）

　９月26日、ドラゴンズ優勝の４日前のことだ。満場のナゴヤドームの観客の前で、逆転３ランを放った山崎が「絶対」、そのあと挨拶に立った立浪が「必ず」、日本シリーズで名古屋に戻ってくると誓ったその数時間後、東京ドームでお立ち台の桑田投手は「できれば」優勝したいとなかば無理矢理言わされた。
　桑田も立浪と同様、リップサービスなんかしないタイプなので、これは気の毒でした。

　今年は不調を言われながら、抑えにまわってしぶとさを見せた。たくさん登板するのはやはり嬉しいのだね。週ベ11/1号の｢選手会長が語るペナントレース総括」では、とくに抑えでの連投は大きな自信になったと言っている。
　ベンチ裏やバスでのたばこ問題は改善されたのだろうか。

追記：あけて2000年、宮田投手コーチが移動中のマンガ禁止を言い出したのに賛同したり、クドちゃんに節煙を忠告するなど、風紀委員型という新しい選手会長像を模索するオフのますみくんである。

●横浜ベイスターズ　石井琢郎＝留任
　（内野手、29歳11年目、174cm74kg、右左、99年打率.292）

　成績は昨年ほどではないが、やはりマシンガン打線の一員として活躍した石井さん。なんと12球団12人の選手会長で唯一のタイトルホルダーである。
　すなわち最多盗塁、遊撃手でベストナイン。
　「ドラゴンズにこないかなあ」と思ってたら、複数年契約なる貞操帯をつけられてしまいましたわ。
　その契約更改の際に、球団側および権藤監督にたくさんの要望を伝えて、幹事としての選手会長の任務をりっぱに果たした。

●ヤクルトスワローズ　池山隆寛＝辞任
　（内野手、34歳16年目、183cm75kg、右右、99年打率.221）

　スワローズとカープはとにかくケガ人だらけの年だった。池山じしんも60試合しか出ておらず、規定打席に達していない（ウェスタン９試合）。
　でもホームランは８本も打ってるよ。出場試合数がうちの５番の半分なのに、ホームランは２倍打ってるがな。咲かせよ、もうひと花。

　神宮球場に行くたびに、ショボいところやぼろっちいところを見ては「優勝したら待遇改善を」と言っていた池山を思い出した。
　いっぽうで神宮は、風そよぎ、緑におう美しい巷の球場だ。警備も暴徒には厳しいが全体には甘い。サイコーだ。　　後半のスワローズは好調でのびのびしており、けっこう怖かった。世代交代もした。来年も中日戦で見るのが楽しみだ。

追記：池山は雪辱を誓って年俸ダウンをのみ、会長職は辞任、次期会長はセーブ王・高津投手に。

●広島東洋カープ　緒方孝市＝留任
　（外野手、31歳13年目、181cm80kg、右右、99年打率.305）

　やった！　ゴールデングラブ５年連続。
　そのうえチーム首位打者。通算100本塁打も達成した。
　本塁打は自己最多の36本。高卒13年目で、まだ伸びるのかこいつは。まさに「プレーでひっぱる」タイプですね。あのアストロ球団カープで、右足に不安を抱えながら、132試合に出場だよ！
　ぜったいドラゴンズに欲しい（笑）。カープで一番かっこいいし。

　野村謙二郎とのタッグもうまくいったらしい。うるさいいじーさんを追い出してバラ色の未来を描いている達川みつを監督と、Ｃ２Ｋ（2000年型カープ）を引っ張って欲しい。

●阪神タイガース　山田勝彦＝留任
　（捕手、30歳12年目、183cm85kg、右右、99年打率.143）

　週刊ベ11/1号『選手会長の総括』、山田だけ写真がピンぼけな後ろ姿だ。ひどい…。

　中日から行った矢野捕手が３割打ってスタメン定着したこともあり、今年は21試合しか出ていない。ウェスタンは31試合で.282ね。
　来年はカツノリとポジション争いか、とウチみたいな「野球邪推系サイト」でからかわれているが、「今シーズン戦ってきて、野村監督がやろうとしていることは理解できました」という発言（週ベ11/1）はよし。さらに契約更改時は会談開始直後に一発でサイン。残りの時間は選手会長としてフロントに「勝つための体勢づくり」を訴えてやる気を見せた。偉いですね。

会長はファンでも球団でもなく選手が選ぶものなので、われわれにはわからないリーダーシップがあるのですよ、きっと、たぶん、I hope so。

さらに2000年１月15日、山本マサと山崎がラジコン大会で奮闘していたころ、1998年に結婚式を挙げた由美夫人との結婚披露宴を実施。二次会は2002年ですね。

ところで阪神タイガースの公式WebサイトにあるBBSには、この山田会長に対し、「先行き不安なくせに結婚してる場合か」「こんな選手使いつづけるのは阪神の悪い伝統」という書き込みが。んなこと書くなよー。
って、自軍（？）の選手会長に関してあんなことやこんなことを書いてる私が言えたことではないが。