2002年版
南西対談７：和製リナレスはだれだ
7月2日(火)中日●２−５○讀賣
7月3日(水)中日●３−９○讀賣
7月4日(木)中日●４−５○讀賣（以上東京ドーム）
7月6日(土)中日●１−２○横浜（富山市民球場）
ここまで７連敗、勝ち越しターン消える
7月7日(日)中日○３−１●横浜（石川県立野球場）
●喧嘩上等！ 讀賣戦
偽仁志：７月を迎えていきなり巨人戦。いよいよ首位チームとの直接対決、てことで盛り上がりましたよね。
偽南渕：先方は「対決」と思ってないんだろうけどね。こちらは、ペナントレースを左右する天王山のつもりなんだよ。
偽仁志：いやー、私は東京ドームに乗り込むときは、「決戦の日は来たれり」っていう気持ちになるよ。
偽南渕：オレなんか、神宮は野球観戦＝娯楽ですが、はっきり言って、東京ドームのＧ戦は休日出勤みたいなもんです。もちろん、土日や仕事を終わったあとに観戦するんだけれど、野球を楽しむという意識は皆無で、ヨミウリファンに喧嘩を売りに行くって感じだよね。
偽仁志：見ましたか７月２日、大西のおたんじょうびの試合。
偽南渕：見たさ。しかもナマで。２日３日とドーム行ったもん。
偽仁志：最後に二岡がサヨナラホームランで決めたでしょう。
偽南渕：そうそう。ミレニアムＶのときと同じだね。
最初に中日ファンを喜ばせといて、最後の最後に奈落の底に突き落とされるところまで同じ。悲しくて、悔しくて、涙も出なかったね。
偽仁志：もうペナントレースは終わりでいいよ。がんばれ伊原ライオンズ、だよ。
偽南渕：ちぇっ、「南西対談５：この男に賭けろ」で予言したのが現実になっちゃうんだもんね。でも、これからリナレス様がやってくるんだぞ。
偽仁志：偽南ｂ
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割り込みコラム
偽南渕竜太郎＠中日型玖馬講師の
早く恋い恋いリナレス様
ところで、リナレス争奪戦には、読売もヤクルトも参戦していたはずですが、なんで中日が勝利したんでしょうか。
キューバとの交渉役横山氏のキューバ人脈は全然ダメ（エースのコントレラス獲得は、にべもなく断られる）で、いったんはあきらめていたはずなのに、向こうから声がかかったんだよね。中日側も「驚きを隠せない」と、本当にうれしかったのかちょっと心配。
●推測その１：
映画好きのカストロが「ミスターベースボール（※）」を観て、「中日ドラゴンズはスゴイ！」と勝手に誤解してくれて、彼の鶴の一言で決まった。
※"Mr.Baseball"：1992年、主演のトム・セレックが、バースをモデルにしたような助っ人ガイジン（ダメ球団を優勝に導き、名選手の持つ日本記録を破りそうになって日本中に波紋を呼び起こす）に扮し、高倉健が、星野仙一（ひたすらスパルタ野球を展開）と王貞治（自身の持つ日本記録を、部下となるトム・セレック扮する元メジャーリーガーに破られそうになり、あうんの呼吸でプレッシャーをかける）を合わせたような監督役を演じたアメリカ映画。中日ドラゴンズはユニフォーム提供や球場撮影などで協力した、いわゆる"不可思議なニッポンヤキュウ"もの。ちなみにこの映画には、監督の娘がこの助っ人に惚れて、一緒に入浴して裸になって背中まで流すという"国辱的"勘違いシーンもある。
●推測その２：「リナレス中日入団へ」を報じた、当日の中スポによると、「中日には、１１月に中日がキューバで親善試合を行うなど、太いパイプがあった」そうだけど、ここがポイントと見ました。
つまり、キューバは日本野球の「ずる賢さ」をリナレスに学んで（スパイして）もらってキューバに帰ってきてもらいたいだけ。
そう考えれば、月給約５０万円でいいというのも納得できるし、とりあえずは３ヶ月限定というのもうなずける（その後、延長も可能とは言っていますが、情報収集が足りなかった場合を想定した場合では）。
元々、パワーとスピードではメジャーにも負けないと自負しているのだから、あとは日本野球の「ずる賢さ」を盗めば世界一を奪還できるという読みでしょう。
そう考えると、読売やヤクルトは情報漏洩に対してガードが固そうだが、中日は「シドニー五輪でディンゴにいいように利用された（彼は、"本番"の対日本戦で３ランを放つ）」実績があり、チョロイと思われたね。ちなみに、キューバは社会人野球のシダックスにも、キンデランとパチェーコを同時に"留学"させ、素晴らしき日本箱庭野球の真髄を学ぶのに磐石の態勢で臨んでいます。
まあ、中日的には、優勝を争うための戦力と言うより、「ガラガラナゴドー救済作戦」のための人寄せパンダになりさえすればいいってことでしょう。
★タツナミマウンティング作戦第2弾発令！
（第１弾は、｢竜之巣｣タイムリーコラムを参照）
上記の中スポの記事で、たっちゃんのセリフ「（サードしか守れないリナレスが来るが）僕がセカンドに回るのは問題ない」って、キミはセカンドを追い出されたんでしょうが。
それを聞いた森野や荒木が「えっ？」て、驚きを隠せない表情だったことは想像するに難くありません。 さすが、敵に対してだけでなく、味方の後輩に対しても、プレーと言動で圧倒することにかけては日本二位（日本一は、言わずと知れた、球界の番長キヨハラ）の球界のウラバンこと、立浪和義です。
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偽仁志：もう終わりましたか。要するにリナレスが来るんですね。実は偽南渕さん、ＵＦＯが来るとか氷河期が来るとかいう「来る」系の話、好きだもんねぇ。
偽南渕：何言ってんだよ。ＵＦＯが実在するのと氷河期が来るのは常識じゃないか。だいたい、現在は地球の歴史でいえば間氷期であって、そこに人類がごみを撒き散らしてちょっと温暖化になっているに過ぎないんだよ。それより、今のトレンドはスカイフィッシュ！ 空から人を襲うんだよスカイフィッシュ。恐ろしいだろう。
偽仁志：そんな事件きいたことないよ。フィッシュって魚なの？ 空の魚って、『おさかな天国』ってそういう意味だったのか？
偽南渕：そんな『だんご三兄弟』の五番煎じみたいな話じゃなくて、人類の歴史に刻まれているんだよ、スカイフィッシュの襲来は。ただ、襲われたのが５０年前の兵庫県の山奥に住む人だったので、それがスカイフィッシュだってことを覚えてる人があんまりいないだけなんだよ。
偽仁志：すごくいんちきくさいね！ 兵庫県の山奥って、あんまり秘境ぽくないし。
偽南渕：スカイフィッシュはね、空を超高速で飛翔するためなかなか映像に捉えきれず、近年になってその存在がやっと注目された生物で、一説にはプラズマ生物説も唱えられているんだぞ。
偽仁志：いよいよだめだと思う。リナレスも、スカイフィッシュやネッシーやツチノコみたいに、実在しないんじゃないか。
偽南渕：キミがそんなこと言ってるから、巨人戦の２つ目でゴメスがついにひざを傷めてしまったじゃないか。
偽仁志：リナレスが来るまで、その穴を埋められるのはゴメスだけなのに…ゴメス、今まで無理してくれたんだろうなぁ。
偽南渕：凡退するたび、ほんとうに悔しそうにしていたもんね。
偽仁志：で、７月４日、４番にゴメスの代理、というより「和製リナレス」として座ったのはなんと渡辺。
偽南渕：エラーもしてたけど２ランも放ち、いちおう大砲っぽいところを見せたね。
偽仁志：マケたけどね。あー、リナレスも豪快ダメ弾打って去っていくのかなぁ。
偽南渕：鋭意ダイエット中らしいから期待してやれよー。
偽仁志：渡辺が？
偽南渕：リナレスが！
◆マケ試合詳細
７月２日（東京ドーム）
中日 １００ ０００ １００ ０００｜２（１１安打）
巨人 ０００ ０００ ０１１ ００3X｜５（９安打）
勝投手＝河原
敗投手＝遠藤
本塁打
D蔵本、G清原、G二岡
７月３日（東京ドーム）
中日 ２００ ００１ ０００｜３
巨人 ３０１ １０３ １０Ｘ｜９
勝投手＝上原
敗投手＝バンチ
本塁打
Ｇ高橋由、Ｇ松井、Ｇ清原（通算４５０号）、Ｇ清水、Ｄ井上（上原から）
７月４日（東京ドーム）
中日 ２００ ０００ ０２０｜４
巨人 ０１３ ０００ １０Ｘ｜５
勝投手＝桑田
セーブ＝河原
敗投手＝朝倉
本塁打
Ｇ江藤、Ｇ二岡、Ｄ渡辺
●シーズン前半のハマ戦、必ず何かが起きる＆マケる
偽仁志：移動日を置いて、土曜は富山のアルペンスタジアムこと富山市民球場の横浜戦。向こうの先発は、先月ハマスタで中日相手に猛打賞をかましてくれた吉見でした。この日の吉見の打席は内野ゴロばかりだったけど、自打球を足に当ててたのがすごい。
偽南渕：こっちの先発は小笠原。８回５安打２失点と悪くなかったんだがなぁ。
偽仁志：岩瀬も、巨人戦では苦労してたけど、３者凡退させました。
偽南渕：なんと山田監督が退場になったね。
偽仁志：横浜戦つったら監督退場だもんね。
偽南渕：今回は谷繁が判定に抗議してたので、すっとんで来て、ちょっと審判を突いたのでそのせいかと思ったけど、アナウンスされた退場の理由は「暴言」。
偽仁志：翌朝のトーチュウによると、突いたのは、先に審判の手が当たったからだろう、退場宣告は突かれる前のことだし、と微妙に庇っているね。
偽南渕：判定は正しかったんじゃないかなぁ。中継では、解説の三沢が「選手を奮起させるためでしょう」と、判定は正しいんだけどね、みたいなニュアンスで言ってたし。
偽仁志：「手を出すとは何事だ、と思うかもしれないが、指揮官が熱い思いをカタチに出さないと」「選手はこれに答えなければ」なーんて言ってたね。見抜かれてるよヒサシ（笑）。でもね、２０００年の横浜戦の橘高事件でもそうですが、監督が熱くなって退場しても、ドラゴンズって、負けちゃうんだよねー、あっはっは。
偽南渕：ことがあったのは７回で、まず立浪がセンター前ヒットで出て、神野のバントでセカンドへ。谷繁の三振と抗議はそのあとのことなんで、また立浪、シゲシゲに貸しを作ったね。
偽仁志：こわいよう立浪こわいよう。
偽南渕：そのあとの仁村徹監督代行の采配には、ちょっとねぇ。
偽仁志：８回のチャンス、大西ツーベースで井端が送り、３安打の蔵本に替えて関川。
偽南渕：ベイも投手を右の東に替えて来てたんだけどね。でもセキちゃんはないでしょう。蔵本はもう１本、犠牲フライぐらい打てただろうし、森野でもよかったじゃん。
偽仁志：もうみなさんおっしゃってますからそれは。私はその前の回の渡辺が面白かったですね。ファーストでの守備で、種田に足を蹴られ、双方倒れこんだけど必死で立ち上がったもんな。「和製リナレスの座は渡さん！」という気迫をかんじたね。
偽南渕：ベンチにヤマサキがいたからね。
偽仁志：そう。この日の朝、トーチュウ１面の柱に「山崎スタメン」という衝撃の文字列が！ あたしゃコンビニの新聞スタンドの前で、久々にフリーズしたよ。
偽南渕：結局、スタメン和製リナレスは、この日も渡辺だったけどね。
偽仁志：試合前の練習で、同じぐらい豪快に飛ばす渡辺とヤマサキだけど、この日はナベのほうがよかったのかな。
偽南渕：中継で、ヤマサキがベンチでまぶしそうにしながら何か食っている姿が、何度も映ったよね。あれは映像の「ヤマサキ出せ」コールだよ。
偽仁志：しかしすごい強風のなかの試合でしたねぇ。何しろ何度も何度も、カメラがブレてたもの。
偽南渕：確かに。強風で有名なマリンスタジアム以上だったね。スコアボードの上にあった球団旗が、風ではためくどころか、完全に硬直していたもの。風はライトからレフトの方向に吹いてたでしょう。ベイは最下位なのにその風をうまく利用し
、ただの外野フライをホームランにしてた。一方、うちは「なぜそこで、左に打つの！」みたいな場面がたくさんあったなぁ。あれじゃ負けるわ。
◆マケ試合詳細
７月６日（富山市民球場）
横浜 ０２０ ０００ ０００｜２
中日 ０００ ００１ ０００｜１
勝投手＝吉見
セーブ＝斉藤
敗投手＝小笠原
本塁打
ＹＢ小川
さて、続く７月７日、木俣達彦氏のおたんじょうび、石川県立野球場に舞台を移した中日横浜戦の和製リナレスは立浪であった。
つまり立浪４番。代打に出たとかじゃなくてスタメン４番。
で、４番立浪ホームランで１点先制。次の回に内川の場外弾で追いつかれるも、山井ねばって、８回にタニシゲが逆転弾。
ところがそれに続いて９回に立浪がタイムリーを打ったことで、中継のＣＢＣったら、試合後ベンチに戻る立浪をストーカーのようにカメラで追いまわし、映像で「たっつなみ、たっつなみ」とコールしていた。
もちろん中継（伊藤アナ？）と木俣も立浪を絶賛、勝利打点の谷繁にはまったくふれないのだった。
こわいよう、立浪こわいよう。
なお、真の和製リナレスことヤマサキはスタメン５番。
筆者は、コールするときに立浪と間違えられたかと思った。
で、４番立浪が好調だったので効をあせったか、
（１）次は打ってくれそうと思わせるサードゴロ
（２）ふつうのセンターフライ
（３）サードゴロ、ゲッツー
（４）よくあるショートフライ
という内容で、ついに、例の人のよさそうなぞーさんスマイルを見るにはいたらなかった。
（2002/7/8）
その後の出来事
７月９日 川上、今季初黒星
・４番サード立浪背番号３
・トーチュウで、以下のことが判明
リナレス、木のバットを持っていない
リナレス、ユニフォームの採寸ができない
リナレスのユニ、とりあえずヤマサキレプリカに「LINARES ４４」と書いて作る
リナレス、フォークボールを知らないのでビデオで教える
リナレス、まだ太ってる
リナレス、出国日は前日までわからない
７月10日 ゴメス、帰国
・リナレス来日13日に決定
・４番は立浪に固定と山田監督
７月11日 ペタジーニ、ヤクルト今季限りが確実視
・中日がペタ取りにいくとかいかないとか報道される
・フレッシュオールスターで本塁打の前田新悟優秀選手に
・「４番立浪」、偽仁志の職場でウケる
(2002/7/13）
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